昨年カナダは大雨に見舞われ、トロント在住の弁護士ハワード・レビット氏は、水没した高速道路で2千万円もするフェラーリを失いました。単なる水たまりだと思って突っ込んでいくと、それは思ったより深く、その上、水かさがあっという間に増えていきました。フェンダーの高さまで車が水につかったとき、450馬力のエンジンは止まってしまいました。レビット氏が車から脱出して高台に避難できたのは、不幸中の幸いでした。

レビット氏の水浸しになったスポーツカーは、ソロモン王の「富は不幸な出来事で失われ…」(伝5:14)ということばを思い出させます。自然災害や窃盗、事故などで、私たちは大切にしていたものを失うかもしれません。仮に、なんとか守ることができたとしても、それを天国に持って行くことはできません(15節)。ソロモン王は「風のために労苦して何の益があるだろう」と問いかけました(16節)。手にしても最後には消えてしまうもののためにだけ働くとしたら、それはむなしいことです。

価値が損なわれることなく、いつまでも失わないものがあります。その永遠の天の宝は、貯めることもできます。寛大さ(マタ19:21)、謙遜(5:3)、忍耐(ルカ6:22-23)などの徳を求めるなら、朽ちることのない永遠の報酬が得られます。あなたが探している宝は、この世で終わりのものですか。それとも、キリストが神の右に座しておられる「上にあるもの」(コロ3:1)ですか。