Category  |  他人を赦す

関係修復

エイモスは高圧的で自己主張が強く、ダニーは気弱で内向的でした。この2人の天才が、どういうわけか親友になり、10年間、苦楽を共にして研究しました。その研究は、後年ノーベル賞を受賞します。そんな未来を知る由もないダニーはエイモスの自分勝手さに疲れて絶縁を宣言しました。その3日後、エイモスは末期ガンで余命半年だと告げられたのです。ダニーは胸が張り裂けそうな思いで言いました。「僕たちは友人だ。君が何と言おうとも」

恨まない

カナダ・フットボール・リーグの元選手だった73歳の男性2人が、2011年に行われたプロモーション・イベントのステージ上で、殴り合いのけんかをしました。彼らは物議を醸した1963年のチャンピオンシップの件で互いを恨んでいたのです。1人が相手をステージから突き落とすと、観衆は彼に「もう忘れて」と呼びかけました。

紐をほどく

赦しは癒すと教えているキリスト教団体が寸劇をしますが、そこでは、傷つけた人と傷つけられた人は、背中合わせに紐でくくられています。何をするにも、誰かが張り付いています。この紐をほどけるのは、傷つけられた人だけです。赦して紐をほどかなければ、自由になれません。

不義を負う

マルコム・アレクサンダーは、有罪判決からおよそ38年後の2018年1月30日、出所しました。DNA鑑定で無罪が証明されたのです。数々の司法手続きの中、一貫して無罪を主張しましたが、不正がまかり通っていました。やる気の無い弁護士、ねつ造された証拠、ずさんな捜査などが、無実の男性を40年近くも獄につなぎました。しかし、アレクサンダーは驚くほど寛大で「私の人生に、怒っている暇はない」と語ったのです。

素晴らしい知らせ

地方新聞が「家族の絆」というテーマでキリスト教団体が刑務所で行ったイベントについて報じました。受刑者たちは、ガラス越しではなく家族と対面し、互いに手を触れ、抱きしめ合うことができました。長年、我が子に会っていない人もいたそうです。自然に涙が流れ、家族の距離が縮まり、癒しが始まりました。

深い愛

エドウィン・スタントンは当初、リンカーンを冷遇しました。それは彼を「手の長い生き物」と呼ぶほどでしたが、リンカーンは、スタントンの能力を評価して無礼を赦し、南北戦争の時には重要な閣僚に任命しました。やがてスタントンはリンカーンを友と慕うようになりました。フォード劇場で狙撃された夜は、そばに付き添い死に際して「彼は今、時のかなたに行ってしまった」と涙を流しました。

申し訳ない

マックギーは冤罪で4年間服役しました。コリンズが2005年にある報告書を改ざんしたためです。無罪が証明されたのは、すべてを失った後でした。彼は復讐を誓いました。一方、コリンズは多数の報告書を改ざんしたことが発覚して解雇され、服役しました。ふたりは各々、刑務所でキリストと出会いました。

最初の一歩を踏み出す

タム・ダシュは人生で何かが欠けていると感じ、娘が通っている教会に行くことにしました。しかし、娘といっしょには行きません。以前、彼女を怒らせたことが、ふたりを疎遠にしていたからです。タムは賛美が始まる頃に会堂に来て、礼拝が終わるとすぐに帰りました。

ヨセフのように言えますか

子どもの発達行動を研究する小児科医バーバラ・ハワード博士は、ニューヨークタイムズ電子版の記事で、えこひいきは兄弟喧嘩の最も大きな原因だと語ります。