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私たちを守る愛

ある夏の夜、鳥が突然、けたたましく鳴きました。その声は激しさを増していきます。やがて理由が分かりました。日没後、大きなタカが木のてっぺんから急降下したのです。鳥たちは危険を知らせながら散り散りに逃げていきました。

するべきか、しないべきか

子どもの時、第2次世界大戦で使われた戦車が家の近くの公園に展示されていました。立ち入り禁止の警告が数カ所にありましたが、無視してよじ登ってしまった友だちがいました。私たちはちゅうちょしましたが、結局、仲間に加わりました。しかし、ある男の子は禁止だから登らないと言いました。もう1人は、大人が近づいてくると飛び降りました。規則に従いたいという思いは、おもしろいことをしたいという誘惑に負けてしまったのです。

キラキラしたものと闘う

米国の1960年代の人気ドラマ『メイベリー110番』の中で、息子の人生は息子に決めさせるべきだと、主人公が諭される場面があります。しかし、彼は反論します。「それは違う。彼らはキラキラのリボンのついたものに飛びつく。罠が仕組まれていたと気付いたときには手遅れだ。間違った考えは、華やかな包みでくるまれていて良く見えるから、長い目で見るとダメなんだと説得するのは難しい」と語り、親が正しい模範を示して「誘惑を寄せ付けない」ように助けなければ、と結論づけました。

神のおしえ

銀行の手違いで1,300万円相当が口座に振り込まれたとき、その夫婦は、生活費の支払いだけでなく、SUV車やキャンピングカーなどを買いました。間違いに気付いた銀行に返金を迫られても、既に何も残っておらず、結局、窃盗罪で訴えられました。夫は裁判所で取材した記者に、相談した相手が悪かったと語りました。悪いアドバイスに従えば人生を台無しにすると学んだのです。

運転から学ぶ

自動車教習所のことはあまり覚えていませんが、注視、察知、予測、判断、実行と教えられたことは忘れません。道をよく見て、障害物を察知。危険を予測して的確に判断し行動する。事故を防ぐ心がけです。

役に立つ誘惑

古来、人々に愛読されてきた15世紀の修道僧トマス・ア・ケンピスの著書『キリストにならいて』には、誘惑に対する意外な見解が示されています。ケンピスは、誘惑されたとき、人はへりくだり、きよめられ、教えられると言います。そして、勝利の鍵は、真の謙遜と真の忍耐。そのうちにあって、我々は敵よりも強くなると説明しています。

獲物を探すネズミ

数年前、息子たちとアイダホ州北部のセルウェイビタールート原生地でキャンプをしました。そこはハイイログマの生息地です。私たちは熊と鉢合わせしないように、周囲をきれいにし、熊よけスプレーも準備しました。ある晩、息子のランディが寝袋でもがいている音が聞こえました。熊に襲われたのかと、懐中電灯をつかみました。

どちらに向かっているか

タイ北部の少年サッカーチーム、ワイルドボアーズの少年たちが、洞窟探検に出かけました。1時間ほどして引き返そうとすると、入口が洪水でふさがれていました。そして、水位の上昇に伴い、入口から4キロも奥に閉じ込められました。彼らは2週間後、奇跡的に救出されましたが、多くの人々は、どうしてそんな状況に追い込まれたのだろうと疑問に思いました。その答えは「少しずつ」です。

まつわりつく

数十年前、蒸し暑い熱帯林の中で戦っていた米軍兵士たちは問題に遭遇しました。トゲだらけのつる草が一面に生えていて、突然、身体や装備にくっつき、前進を阻みます。振りほどこうともがくと、ますます多くの触毛に捕らわれます。兵士たちは、その植物を「ちょっと待て草」と呼びました。絡まると進めなくなって、「おい、ちょっと待て。動けない」と仲間に叫ばざるを得なかったからです。