妻が行きたがっていたコンサートに出かけました。標高約1900メートルのレッドロックス公園の高さ90メートルの岩石層に挟まれた野外円形劇場で、才能豊かな歌手とコロラド交響楽団が共演しました。彼らは、馴染みのクラシック音楽や民謡を演奏し、最後の曲は、賛美歌「アメイジング・グレイス」で、調和のとれた美しい編曲は圧巻でした。

ハーモニーの美しさとは、個々の楽器が何層にも重なり音の大きな風景を作り出すことでしょう。使徒パウロは「一致を保ち、同じ愛の心を持ち、心を合わせ、志を一つにしてください」とハーモニーの美しさを説きました(ピリ2:2)。彼は、誰かに合わせる一致ではなく、イエスの犠牲的な愛と謙遜な姿勢を自分のものとするように求めています。パウロが熟知し、教えていた福音は、各々の特性を消さず、分裂を取り除くものです。

多くの学者は、ピリピ人への手紙2章6~11節は古い賛美歌として歌われていたと考えています。要するに、私たちが各々の個別の状況に聖霊を招き入れ、自身はよりキリストに似たものになりたいと切に求めるなら、キリスト者の共同体は、キリストの謙遜な愛を響かせる交響曲になれるでしょう。