あなたがたの互いの間の愛を、またすべての人に対する愛を増させ、満ちあふれさせてくださいますように。―Ⅰテサロニケ3：12

アイダホ州ボイシからそう遠くない山間部の小さな村で、牧師をしている友人がいます。この村は緑豊かな渓谷沿いにあって、美しい小川がくねくねと流れています。その小川は、教会の敷地のすぐ裏にも来ています。教会と小川の間には、柳の並木と芝生道があり、その向こうは砂の岸辺です。そこは牧歌的な風情をたたえた場所で、村人たちは長い間、ここでピクニックを楽しんできました。

ある日、ひとりの男性の教会員が、「外部の人たち」がこの場所を使って問題が起きたら心配だと言い出しました。「ここは教会の敷地ですから、もし、誰かがけがでもしたら、教会は訴えられます。」ところが役員会は何もしなかったので、彼は、せめて私有地である旨を記す看板を立てましょうと、みんなを説得しました。そういう訳で、牧師は看板を立てることになったのですが、そこには次のように書かれていました。「告知！この岸辺に立ち入ると、あなたを愛する人たちに取り囲まれるかもしれません。」私は、この看板を見て微笑みました。「なるほど。恵みが律法に勝利するやり方だ！」と思いました。
　

このような隣人愛は、神の親切、忍耐、寛容を体験することの中からわき出てきます。隣人愛は律法ではありません。それは、神の慈愛です。そして、神の慈愛は、人を悔い改めに導き（ロマ2：4）、御子イエス・キリストによる救いに至らせてくれます。

（David Roper）

愛は磁石だ。キリストを信じる人たちをお互いに、キリストを知らない人たちをキリストに引き寄せる。