寄稿者

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Julie Ackerman Link

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ジュリー・アッカーマン・リンク氏は、多くの著書の編集を手がけ、Discovery House Publishersから自身の著書Above All, Love(「何よりも愛」邦訳なし)が出版されています。夫ジェイとともに教会の奉仕にも積極的に関わっています。

寄稿一覧 Julie Ackerman Link

御子の光の反射鏡

ノルウェーの小さな村リューカンは住み心地の良いところですが、冬の暗さだけが問題です。ここは高くそびえるガウスタトッペン山の裾野で谷間になっているので、一年のほぼ半分は太陽光が直接差し込みません。住民たちは長年、山頂に鏡を設置して太陽の光を反射させられないだろうかと考えてきました。最近まで実現不可能だった構想ですが、地元のアーティストが2005年に「ミラープロジェクト」を開始し、その案を実現に導ける人々を集め出しました。そして8年後、2013年10月に鏡が設置されたのです。住民たちは、太陽の反射光を浴びるために町役場前の広場に集まりました。

猫の門

私たち夫婦に新しい家族ができました。生後2ヶ月のトラネコで、名前をジャスパーといいます。この子猫が安全に暮らせるように、私たちは、ドアを開け放しておくというような習慣を変えなければなりませんでした。ところが、問題は階段でした。猫は登るのが好きです。子猫でさえ、上から見る景色のほうが良いことを知っていますから、1階にいるときは、何とかして2階に行こうとします。ジャスパーを私のそばという安全な場所に留めておくのはひと苦労です。柵は赤ん坊や犬には有効ですが、猫には何の役にも立ちません。

著者に尋ねよ

もう何年も、いくつかの読書会に属しています。読書会とは普通、数人の仲間で1冊の本を読み、読み終わると集まって著者が何を言おうとしているかを論議するというものです。そこでは、誰かが問題提起したけれど、答えは誰にも分からない、ということが当然起こります。すると、別の誰かが「著者に聞けたらなぁ」と言います。ところが、最近のニューヨークではそれが可能です。高額な謝礼と引き換えに、読書会に参加する作家がいます。

愛についての問題

思考と感情が喧嘩するときは、しばしば心の判断が通ると「愛の一般論」という本に書かれています。以前は一般的に、人は頭(知性)で心(感情)をコントロールしていると言われていましたが、実はその反対であることが、最近の科学の発達によって分かってきました。要するに、「私たちが何者なのか、また、何者になっていくかは、私たちが何を愛するかにかかっている」というのです。

神が 静かなとき

ミシガン湖に沈む夕陽をよく撮影しますが、その時々によって、やわらかいパステル調になったり、鮮やかな色調になったりします。太陽は、湖の向こうに静かに沈むときもあれば、燃え上がる炎のように沈むときもあります。

失敗が美に 変えられる

ジャズ・ピアニストのハービー・ハンコックは駆け出しの頃、音楽界のレジェンドと呼ばれていたマイルス・デイビスのクインテットに加わり、緊張した日々を送っていました。デイビスに育てられるというのは、素晴らしい経験だったと言います。

ちょうど 良い時

指揮者は位置につくと、オーケストラと合唱団の面々を見渡しました。オーケストラの奏者は、それぞれの楽譜を譜面台に載せ、演奏しやすいように座り直して静かに待っています。合唱団の団員も、それぞれの楽譜を整えて歌いやすい姿勢で立ち、楽譜越しに指揮者の指示を待っています。指揮者は彼らの様子を見て全員の準備ができたことを確認し、指揮棒を振り下ろしました。すると大聖堂は、ヘンデルの「メサイヤ序曲」で満たされました。

物語という 遺産の管理

死んだあと、自分の財産がきちんと有効に用いられるように、力を尽くして準備する資産家がたくさんいます。遺言を書いたり、信託財産にしたり、基金を作ったりして、自分の人生が終わった後も、財産が良い目的に使われつづけていくようにします。私たちはこれを良い財産管理だと考えます。

石が叫ぶ

毎年、クリスマスはどんどん商業化されていくようです。キリスト教国と言われる国でさえ、この季節は、神を礼拝するよりショッピングにいそしむ季節になっています。趣向を凝らしたクリスマス行事を企画し、プレゼントの買い物に奔走するというプレッシャーは、クリスマスの本当の意味、つまり神のひとり子、この世の救い主であるイエスが誕生されたことを思い巡らすのを難しくします。