どちらも真実
フェン・ルルが家族と再会したのは30年後でした。幼児期に自宅前で遊んでいて誘拐されましたが、中華全国婦女連合会の尽力で探し出されました。当時のことは、幼くて、覚えていません。経済状況が苦しい親に売られたと信じて育ったので、真実を知ると、多くの疑問や感情が湧いてきました。
神の力で自制を
好きなものを我慢する子供の能力を測ろうと、1972 年、「マシュマロ・テスト」と呼ばれる試験が実施されました。子供たちは、マシュマロを1つずつもらい、それを10分間食べずに我慢できたら、褒美としてもう1つもらえると告げられます。約3分の1の子供は我慢しました。一方、別の3分の1は、30秒以内に食べてしまいました。
賢く選ぶ
宇宙飛行士のクリス・ファーガソンは、国際宇宙ステーションに向かう飛行に関して苦渋の決断をしました。しかしそれは、乗組員の安全とは関係ありません。家族に関することでした。ファーガソンは自分の優先順位は家族だと考えて、船長として宇宙に向かう代わりに、地球にとどまって、娘の結婚式に出席することを選びました。
共に集まるとき
国連が発表する世界幸福度報告によると、デンマークは世界で最も幸せな国の一つです。彼らは暗く長い冬を温かい飲み物やおいしい食事を友人と楽しむことで乗り切ります。そういう居心地の良さを「ヒュッゲ」と言います。「ヒュッゲ」は、他の国のように太陽の恩恵を受けられないという生活のマイナス面を補ってくれます。大切な人と食卓を囲むというシンプルなことで、心が満たされるのです。
真理を次の世代に
新型コロナウィルスの感染拡大により孫に会えなくなった人たちは、彼らと疎遠になってしまわない方法を模索しました。調査すると、スマホやソーシャルメデイアを使う人が多いことが分かりました。親族でオンライン礼拝をした人たちさえいました。
ドリームチーム
メラニーとトレバーは一緒に山歩きをします。2人でないとできません。メラニーは二分脊椎のために車椅子生活で、トレバーは緑内障で失明しました。トレバーはメラニーを背負って山道を歩き、メラニーは口頭で道案内をします。2人はお互いを、コロラドの大自然を楽しむための最高の相棒、「ドリームチーム」だと語ります。
ゆとりが不足を補う
アメリカの学校の食堂は、飲食店同様、食事を多めに作ります。弁当を持参する生徒もいて、その日の需要が分からないからです。余ったものは廃棄されます。一方、食べる物にも事欠く、という家庭の子もいます。そこで、余り物をパックに詰めて貧困家庭の生徒に持たせた校区がありました。フードロスと子どもの食事事情という問題を同時に解決しようとしたのです。
新しいDNA
骨髄移植のおかげで命を救われたクリスが4年後に血液検査を受けると、病気の快癒と同時に驚愕(きょうがく)の事実が判明しました。血液のDNAがドナーのDNAに変化していたのです。骨髄移植の目的は、患者の弱った血液をドナーの健康な血液にすることなので、道理かもしれません。しかし、頬や唇、舌から取った検体で鑑定をすると、そのDNAも変わっていました。外見や記憶などは元のままですが、クリスはある意味、別人になったのです。
愛から与える
グレンは毎朝、近くのドライブスルーでコーヒーを買い、すぐ後ろの車の人の代金も払って、レジ係に「どうぞ良い1日を!」と、その人に伝えてほしいと頼みます。そうする義理はないし、相手の反応も分かりません。ただ、この小さな親切が「自分にできる最低限のこと」と信じているのです。しかしある時、地元の新聞に載った匿名の投書を読んでその行為の影響力を知りました。2017年7月18日、彼の心優しい贈り物によって、自分の命を絶とうとしていた人が、それを思いとどまったというのです。