死からよみがえる
法律の上で死んでいる人が、生きていると正式に認められるでしょうか。このことが世界中で話題になったのは、25年間も行方不明だったオハイオ州の男性が出現し、元気だと分かったときです。失踪したとき、この人は失業中で、麻薬中毒に苦しみ、子どもの養育費も長らく払っていませんでした。それで、世間から隠れて生きることにしたのです。しかし、世に復帰しようとしたとき、彼は死んだ状態からの回復がいかに難しいかを知りました。裁判所で死亡を撤回してもらおうとしましたが、死亡届の撤回猶予期間である3年を過ぎているという理由で却下されました。
知れ渡った親切
ちょっと親切な行為をニューヨークの地下鉄で見たというニュースが、世界を駆け巡りました。若い男性がトレーナーのフードを深くかぶって居眠りをしていました。しかし、彼は隣に座っている年配の男性にもたれかかっていたのです。他の乗客が、青年を起こしてあげようかと尋ねましたが、肩を貸していた男性は、穏やかに言いました。「きっと大変な一日だったのでしょう。眠らせてあげましょう。そんな日は誰にでもありますから。」この人は、それから30分以上も熟睡する男性に肩を貸しつづけ、自分の降車駅が近づくと、ゆっくりと慎重に立ち上がりました。その間、別の乗客が写真を撮ってソーシャルメディアに投稿し、それは瞬く間に広まりました。
心臓の不思議
私たちの心臓は、毎日約10万回拍動して身体の隅々まで血液を送ります。これを一年に換算すると3千500万回、平均寿命では28億回拍動することになります。医療科学によると、心臓が一回収縮する時の力は、手のひらにテニスボールを置いてぎゅっと思い切り握る程度の力だそうです。
思いがけない授かりもの
宝くじで3億円を当てた実業家が、うれしそうに立派なことを言いました。2002年のことです。彼は、慈善事業の基金を作り、失業者の再雇用に努め、自分の家族にも何か良いことをしたいと語りました。自分はすでに十分持っているので、大金の賞金を手にしても大きく影響されることはないだろうと取材陣に言いました。
つきまとわれる
暗い廊下の角を曲がって階段を上ったとき、壁に映った影を見てハッとしました。誰かが後をつけています。私はその場に立ちすくみました。2、3日すると、同じことがまた起こりました。お気に入りのコーヒーショップを出て、店の裏側にまわったときです。大きな人影が、私に近づいてくるのが見えました。しかし、どちらも笑い事で済ませられることでした。私は自分の影におびえていたのです。
口笛で伝える
カナリヤ諸島の一番小さい島、ラゴメラ島では昔、鳥のさえずりに似た口笛がコミュニケーション手段として使われていました。今、これを再現し、観光客や地元の小学生に教える動きがあります。この口笛は渓谷をへだてて3キロほど離れた土地の間で伝達手段として使われていました。また、山羊の群れを牧する合図としても使われました。この方法を再び使い出した山羊飼いは、「山羊たちは私の声がわかるのと同じように、私の口笛も聞き分けます」と語ります。