ある日、私の息子はオレンジ色のマーカーのふたを開け、父親の絵を描きました。まだ幼い彼が描いたのは、ひとつの丸の中に入った目と鼻と口が、二本の長い棒の上に乗っかっているものでした(息子によると、その二本の棒は足だそうです)。私は、幼い息子の努力を大いに褒めてあげましたが、彼の絵は、夫の特徴である青い目、頼りがいのある笑顔、そして白髪混じりの髪を描いてはいません。
癌の治療をして1年後、定期健診に行った友人が結果を知らせにやってきました。彼の笑顔を見て、良い結果だったに違いないと確信しました。友人によると、1年目の定期健診をした医師は、すべての検査結果から判断して「100パーセント白です」と言ったそうです。「100パーセント白」とは、何と素晴らしいことでしょう。
芸術家のジェームス・ハベルは「失敗は贈物だ」と言います。ハベルは、作品の制作中に気に入らないところが出てきても、決して初めからやり直したりしません。むしろ、その失敗を生かす方法を探し出し、より良い作品を作るのです。失敗は誰にでもあります。
庭の芝生がおかしいのに気づきました。何が原因なのかは分かりませんが、とにかく芝生が枯れていきます。それで少し調べてみると、原因がはっきりしました。モグラです。この、小さくてどん欲な食虫動物が、手入れの行き届いた芝生の真下を這い回って食べ物を探すので、芝生がめちゃくちゃになってしまったのです。
子どもの頃、ロープで操縦する乗り物に乗ってよく遊びました。家の車庫から道路に出ていく通路を走っているとき、「車が来ていないか左右を良く見てから道路に出なさいよ」という両親の言葉が頭をよぎりました。しかし、今回だけはいいや、と思ったのです。次の瞬間、キーッというタイヤの音が聞こえました。
埋め立てごみ処理場からの悪臭に、地域住民の不満が高まっていました。そこで作業員たちは、高圧の消臭砲を設置して悪臭を消そうと試みました。この消臭砲は、1分間に数十リットルの芳香剤を約50メートル四方に撒き散らします。しかし、どれだけ多くの良い香りを撒き散らして悪臭を抑えようとしても、その根本原因であるごみが取り除かれなければ、カモフラージュでしかありません。
淡い紫とオレンジ色を背景にした黒いレース模様に目をひかれました。その複雑で繊細な模様は、熟練アーティストが制作したものに違いありません。ところが写真をよく見ると、その写真の片隅に己の作品を満足げに眺める「アーティスト」が写っていることに気づきました。そのアーティストとは、何と毛虫でした。この美しいレースは、毛虫が食いちぎって穴の開いた葉っぱだったのです。
数年前、サモン川に沿ってハイキングをしていると、部分的に樹皮が剥がれた松林を見つけました。昔、この辺りにはアメリカ先住民がいました。彼らは、松の樹皮を剥いでチューインガムにする樹脂を採取していたそうです。いくつかの傷跡は、醜く変形していましたが、結晶化した樹液が風雨にさらされ、つややかで独特な美しい模様を形作っているものもありました。
津波警報が出るたびに、ハワイのマウイ島北岸のハナに住んでいる人たちは、山腹を駆け上がって安全な所に逃れます。近くに昔、宣教師が建てた木製の高い十字架があって、人々は我が身の安全を願って、その十字架のもとに駆け上がってくるのです。
私たちには身の保全だけでなく、霊的に安全な場所も必要です。なぜかというと、神が警告しておられるからです。