自分の資質や能力を活かす

誰かのために

マンスリートピック
実践 | 2024年3月のトピック

先日、ある会社役員と数日間行動を共にしました。彼は何十億ドルもの資金を運用していますが、利益追求や他社の買収よりも、社会に益をもたらす行為や投資にやりがいを感じると言います。高等技術を指導する学校を開発途上国に設立する、企業の労働環境向上を後押しする、忖度(そんたく)や派閥争いでよどんだ重役会議を自身の影響力をもって前進させるなど、次々とアイデアが浮かぶそうです。

大学で広報室長を務める友人は、自身のメルマガで支援を募りました。化学療法を受けるある女子高生のために、配食、病院への送迎、寄付といったサポートを長期にわたって提供するためです。別の友人は、分からないことがあれば何でも調べるたちで、ミツバチの死亡率の上昇と食糧危機の関連性について徹底的に調べました。そして、ミツバチの保護につながる身近で簡単な方法をリストにしてくれました。ミツバチだけでなく人類にとっても健全な生態系の保全のためです。

この3 人が置かれた状況や立場は異なります。また、才能やスキルも様々です。しかし、共通点があります。それは、自分の持てるものを誰かのために提供していることです。これはまさに、ペテロが呼び掛けた生き方です。「それぞれが賜物を受けているのですから、神の様々な恵みの良い管理者として、その賜物を用いて互いに仕え合いなさい」(Ⅰペテロ4:10)

ペテロは、影響力や専門知識、資金の大小に言及しませんでした。それぞれの成果の重要度についても触れません。彼が伝えたかったのは、神が私たち一人一人に資質や能力、すなわち賜物を与えておられるという事実です。それは、誰かのために使うためです。

デイリーブレッド寄稿者 Winn Collier

自分の資質や能力は、神が与えてくださったものです。それを十分に活かすことが「恵みの良い管理者」だと言えます。
【このテーマは今月の以下のエッセーでも取り上げています。】
1日 持ち主か管理人か
8日 持っているものを用いる
15日 遺すものは何か
22日もう一段、進んだ愛