聖書の学び方
今回ご紹介する聖書の学び方は、帰納的聖書研究と呼ばれます。この方法では、1.観察、2.解釈、3.適用の3ステップで聖書を学びます。
1.観察
何が書かれているか。
読んでいる箇所の文脈からできるだけ多くの情報を集めます。ささいなことも見過ごさずに、「誰が」「何を」「どこで」「いつ」「どのように」といった事柄を押さえましょう。また、「だから」「しかし」「なぜなら」など、接続詞にも注目しましょう。接続詞は、文章の流れを形成します。同じ単語やフレーズが繰り返されているなら、そこからその箇所の主旨が推察できます。どのような比喩や論法が使われているかも注意しましょう。
2.解釈
当時の読み手にとってどういう意味か。
次に、前後の文脈を踏まえて、ここで著者が当時の読み手に何を伝えようとしているのかを考えます。彼らを取り巻く状況や時代背景を知り、書かれた文脈の中で単語や文を理解することによって、著者の真意や意図が生き生きと伝わってきます。
3.適用
自分にとってどういう意味か。
ステップ2.まで終えると、当時の人たちが理解した内容が分かります。そこで初めて、自分にとってどういう意味かを考える段階になります。それは文化や時代に左右される事柄か、それとも普遍の原則かと問い、主題に注目しましょう。そこで取り上げられている人間の内面の問題は何でしょう。それは、神との関係について何を語っていますか。これらの問いに答える過程で、聖書が生きて働き、学びを格段に深めてくれます。
今月は、聖書の学び方について考えました。聖書を読み解く方法を知ることで、神、自分自身、そして世界に対するより明確な視点を持つ助けとなりますように。
【このテーマは今月の以下のエッセーでも取り上げています。】
1日 聖書を大切に
8日 命のリスト
15日 ありがたい本
22日 聖書の御言葉