空の雲を考えてみよう
◆ エゼキエル書12-14
ずいぶん昔のことですが、息子たちと一緒に庭に寝そべって、雲の流れるのを見つめていたことがありました。「お父さん、どうして雲は浮いているの」と、ひとりが尋ねました。私は、「それはね…」と教養のあるところを見せようと思ったのですが、口ごもってしまいました。そして、「分からないなあ」と知らないことを認め、「でも、調べてあげるよ」と付け加えました。
調べて分かったことは、こうです。凝結した水蒸気が地球の引力で下降すると、地上から昇る温かい空気にぶつかります。そして、再び霧状の水蒸気となり、上昇するのです。これが、この自然現象の説明です。
しかし、自然現象の説明は、究極の答えではありません。雲が浮くのは、神が、その英知によって自然を司る法則をつくり、「完全な知識を持つ方の不思議なみわざ」(ヨブ37:16)を示されたからです。ですから、雲はひとつの象徴、すなわち、神が恵みとまことをもって天地を創造されたということを表すしるしなのです。
いつか、「あの雲は何に見えるだろう」などと思いながら、のんびり雲を見ることがあったら、思い出してください。万物を美しく造られたお方が、上空に雲を浮かばせておられることを。また、その理由は、私たちに驚き敬う心を呼び起こさせるためであることを。大空は、積雲や層雲、巻雲さえも、神の栄光を宣言しています。
被造物は、創造主を指し示すしるしに満ちている。
自然の驚異
◆ 箴言25-26
◆ Ⅱコリント9
私はあなたのうわさを耳で聞いていました。しかし、今、この目であなたを見ました。―ヨブ記42:5
森や湖に囲まれた故郷の自然は、私の心を捉えて離しません。しかし最近、カリフォルニア州の海沿いを旅したとき、鼻息荒いゾウアザラシや吠えるアシカ、また静かにそびえ立つレッドウッドの林を見て興奮しました。また、編隊を組んで飛ぶペリカンの群れや、潮を吹いて沖を回遊するクジラの姿に感動しました。しかしこれらは、様々な生物が複雑で繊細なバランスを構成する大自然のほんの一部にすぎません。その上、聖書によるなら、大自然の多様性には、純朴な驚きを誘う以上に重要な役割があるといいます。