あなたがたがどのように偶像から神に立ち返って、生けるまことの神に仕えるようになり、―Ⅰテサロニケ1：9

モーセを通して起こされた神の奇跡の数々は、パロの神々に挑戦するものでした。ところが昔、「唯一神」の信仰を広めたパロがいました。アクエンアテンです。彼は、太陽が地上に生命を与える偉大な神だと唱えました。太陽神アテンを表す絵文字は、光線を発する円盤でした。この信仰は聖書の唯一神に近づくものでしたが、偶像崇拝の域を出てはいませんでした。
　

パウロはアテネの人々を前に演説したとき、この都市の偶像崇拝を悲しみました。しかし、この町の人たちが、不完全な神観であるにも関わらず、熱心な信仰心を持っていることに着目して、彼らを聖書の神に導こうとしました。彼らは、神を見つけようと試行錯誤していたのですが、それに対して「この世界とその中にあるすべてのものをお造りになった神は、天地の主ですから、手でこしらえた宮などにはお住みになりません」（使徒 17：24）と述べたのです。

世の中はどんどん多元主義的になっているので、私たちの周りにも様々な神々を信じている人たちがいます。しかし、この人たちのスピリチュアル・ジャーニーは、まだ終着点に到達していないかもしれません。もしかしたら真の神に向かう、途上かもしれないのです。ですから、私たちはパウロの模範にならって、相手の信仰に敬意を払い、その人の霊的な受容力に着目しましょう。そして、聖書に現された唯一の真実の神を指し示してあげましょう。 （Dennis Fisher）

礼拝に値する尊いお方は、神おひとりだ。