1年で聖書を!
◆ 出エジプト記21-22
◆ マタイ19
聖書のみことば Ⅰ列王記10:23;11:1-10

 
神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間とってすべてである。
―伝道者の書12:13


オンライン雑誌SMITHのテーマは、「物語を語る喜びをともにする」ことです。先日、自分の人生を英単語6個で表現する「自伝」を公募しました。たくさんの応募の中には、「優しい妻、良い息子たち、私は豊か」という明るいものも、「六十歳、未だ両親を赦せず」といった悲しいものもありました。

ソロモン王が自分の人生を一文にまとめるとしたら、どうなるでしょう。若い頃なら「神は私に偉大な知恵を与えられた」と書くかもしれません。年老いてからなら「語ったことはすべきだった」と書くでしょうか。
 

ソロモン王の治世は、平和と繁栄に彩られていました。彼はその中で、次第に霊的な心の問題にむしばまれていきました。老年になったとき「その妻たちが彼の心をほかの神々のほうへ向けたので、彼の心は、父ダビデの心とは違って、彼の神、主と全く一つにはなっていなかった」(I列11:4)のです。神はそれを良く思われなかったので、かつて模範的な生き方をした彼は悲しい結末を迎えてしまいました(9節)。

ソロモン王は伝道者の書の中で何度も「むなしい」という言葉を繰り返しています。それは、人生に対する失望を表しているのかもしれません。かつて聡明であった王は、全てを手に入れ、全てを失い、その全部を思い巡らして、こう締めくくりました。「神を恐れよ。神の命令を守れ」(伝12:13)。
これこそ、傾聴に値する一文です。

(David McCasland)

神に従うことは恵まれた生涯への鍵である。