第一次世界大戦中のマルヌ川の最初の戦いで、フランス軍のフェルデナン・フォッシュ中将は次のような声明を発しました。「我が中央部隊は崩壊し右辺部隊は退却している。上等だ。私は攻撃をつづけている。」ここに彼の、難しい状況にあっても希望を捨てない、積極的な態度が見られます。部隊はそれによって最後には勝利しました。

人生の戦いにおいて連敗に次ぐ連敗だと感じるときがあります。家庭の問題やビジネスの不振、資産価値の下落、または健康問題などに見舞われると、何もかも悲観的な見方しかできなくなることがあります。しかし、キリストを信じる人ならフォッシュ中将のように、「上等だ」と結論づける道を見つけることができます。

使徒パウロを見てください。福音を宣べ伝えて投獄されたときには、非常に高揚して、ピリピの教会に次のように書き送りました。「さて、兄弟たち。私の身に起こったことが、かえって福音を前進させることになったのを知ってもらいたいと思います」(ピリ1:12)。パウロは、自分の投獄がローマ皇帝の親衛隊にキリストを伝える新たな踏み台になったことを見て取りました。さらに、多くのクリスチャンがパウロの投獄によって、主にある確信を与えられ、ますます大胆に神のことばを語るようになりました(13-14節)。

試練は痛みを伴いますが、神は、私たちの試練を用いて良いことを起こしてくださいます(ロマ8:28)。これもまた、神が栄誉に浴する道のひとつです。