アメリカの南北戦争で北軍将校だったルー・ウォーレスは戦後、列車の中でかつての同僚、ロバート・インガーソルに会いました。ウォーレスはクリスチャンでしたが、インガソールは不可知論者として有名でした。ふたりの会話が信仰のことになったとき、ウォーレスは、インガソールの投げかける問いや疑いに自分は答えられないことを悟りました。そして、自分の信仰についてよく分かっていないことを恥じて、答えを見つけるために懸命に聖書を調べました。その結果が、あの有名な歴史小説「ベン・ハー:キリストの物語」です。彼はこの物語の中で、イエスが救い主であることを確信を持って告白しています。

信仰について疑いを持つ人にあれこれ質問され、それに答えられないからといって、あなたの信仰がおびやかされるわけではありません。むしろ、信仰についての理解を深めるための良い刺激になります。そして、愛と賢明さを兼ね備えた返答を準備させてくれます。使徒ペテロは「あなたがたのうちにある希望について説明を求める人には、だれにでもいつでも弁明できる用意をしていなさい」(Ⅰペテ3:15)と言って、聖書に神の知恵を求めるよう励まします。

すべての質問に答えられなくてもかまいません。しかし、勇気と確信、決意は必要です。自分はキリストを愛し、キリストを信じて希望が与えられていると分かち合わなければなりません。