トールキンの『ホビットの冒険』は、盗まれた宝物を奪回するために、小人たちが「スマウグ」という獰猛(どうもう)な竜に立ち向かうという話です。恐ろしく危険なミッションであるにもかかわらず、小人の副司令官バーリンはリーダー「トーリン」に対する絶大な信頼を「彼こそが私が従うことのできる人、王と呼ぶことのできる人」と言い表しました。リーダーに対する信頼が、この任務にすべてをささげようという堅い決意を生み出しました。

イエスは、地上で伝道を始められたとき、まず自分といっしょに行動して、サタンという敵から「人のたましい」という宝物を奪還する人たちを集められました。イエスは彼らに「わたしについて来なさい」と言われました(マタ4:19)。イエスに召集された人にとって、これは一大変化を意味します。イエスに従うなら、生業である漁業を捨てて、罪のくびきに縛られた人たちを捕る漁師になります。しかし、この任務は簡単ではありません。イエスによるなら、この任務は、自らの十字架を背負ってイエスに従うことを意味したからです(マタ16:24、マコ8:34、ルカ9:23参照)。

福音を伝えようとして、おじけ付いたり、戸惑ったりしたとき、どうすれば逃げずに戦いつづけられるでしょう。リーダーであるイエスから目を離さないことです。イエスは尊いお方です。私たちが王と呼び、従うことのできるお方です。