エズラ記 9:1-10:44
異民族の娘との結婚
1このような事があって後、長たちがわたしのもとに来て、言った。「イスラエルの民も、祭司も、レビ人も、この地の住民から離れようとはしません。カナン人、ヘト人、ペリジ人、エブス人、アンモン人、モアブ人、エジプト人、アモリ人と同様に行うその住民の忌まわしい行いに従って、 2彼らは、自分のためにも息子たちのためにもこの地の住民の娘を嫁にし、聖なる種族はこの地の住民と混じり合うようになりました。しかも、長たる者、官職にある者がこの悪事にまず手を染めたのです。」
3わたしはこのことを聞いて、衣とマントを裂き、髪の毛とひげをむしり、ぼう然として座り込んだ。 4また、この捕囚の民の悪事に対するイスラエルの神の裁きの言葉を恐れる者は皆、わたしのもとに集まって来たが、夕べの献げ物のときまで、わたしはぼう然として座り続けた。 5夕べの献げ物のときになって、かがめていた身を起こし、裂けた衣とマントをつけたままひざまずき、わが神、主に向かって手を広げ、 6祈り始めた。
エズラの祈り
「わが神よ、御前に恥じ入るあまり、わたしは顔を上げることができません。わたしたちの罪悪は積み重なって身の丈を越え、罪科は大きく天にまで達しています。 7先祖の時代から今日まで、わたしたちは大きな罪科の中にあります。その罪悪のために、わたしたちは王も祭司もこの地の王の支配下に置かれ、剣にかけられ、捕らわれ人となり、略奪され、辱められてきました。今日、御覧のとおりです。
8ところが今、ほんの少し前から、わたしたちの神、主の憐れみにより、わたしたちの幾人かが捕囚を免れて生き残り、あなたの聖なる所によりどころを得るようにされました。こうして、わたしたちの神はわたしたちの目に光を与え、奴隷の身にありながらも、わずかに生きる力を授けてくださいました。 9まことに、わたしたちは奴隷にされています。しかし、わたしたちの神はわたしたちを奴隷のまま捨て去ることなく、ペルシアの諸王がわたしたちに対して好意を抱くようにし、生きる力を与えてくださいました。こうして、ユダとエルサレムでわたしたちの神の神殿を再建し、廃虚を復興し、城壁を得るようにしてくださいました。
10わたしたちの神よ、こうした御恩をいただきながら、今何を申し上げればよいのでしょうか。わたしたちは御命令に背いてしまったのです。 11御命令は、あなたの僕、預言者たちによってこう伝えられました。『これから入って所有する地は、その地の住民の汚れによって汚された地である。そこは、その端から端まで彼らの忌まわしい行いによって汚れに満たされている。 12それゆえ、あなたたちの娘を彼らの息子に嫁がせたり、彼らの娘をあなたたちの息子の嫁にしたりしてはならない。あなたたちが強くなり、この地の良い実を食べ、それを永久に子孫の所有とすることを望むならば、彼らと同盟を結ぼうとしてはならない。また、それによる繁栄を決して求めてはならない』と。
13わたしたちは、数々の大きな悪事と罪科のゆえに受くべき艱難をすべて受けましたが、わたしたちの神、あなたはわたしたちの重い罪悪をもそう重く見ず、わたしたちをこのように生き残らせてくださいました。この後で、 14またしても御命令を破り、その忌まわしい民と縁組みをすることができましょうか。お怒りになって、わたしたちを一人残らず滅ぼし尽くされても当然です。 15イスラエルの神、主よ、あなたは恵み深いお方です。だからこそ、わたしたちは今日も生き残りとしてここにいるのです。御覧ください。このような有様で御前に立ちえないのですが、罪深い者として、御前にぬかずいております。」
異民族の妻子との絶縁
1エズラは神殿の前で祈り、涙ながらに罪を告白し、身を伏せていた。イスラエル人が彼のもとに集まり、男、女、子供から成る非常に大きな会衆ができた。この人々も激しく泣いていた。 2エラムの一族のエヒエルの子シェカンヤはエズラに言った。「わたしたちは神に背き、この地の民の中から、異民族の嫁を迎え入れました。しかしながら、今でもイスラエルには希望があります。 3今、わたしの主の勧めと、神の御命令を畏れ敬う方々の勧めに従ってわたしたちは神と契約を結び、その嫁と嫁の産んだ子をすべて離縁いたします。律法に従って行われますように。 4お立ちください。あなたにはなすべきことがあります。協力いたしますから、断固として行動してください。」
5エズラは立ち上がり、レビ人の祭司長、およびイスラエルのすべての人々にこの提言どおり実行することを誓わせると、彼らは誓った。 6エズラは神殿の前を立ち去り、エルヤシブの子ヨハナンの祭司室に行き、そこで一夜を明かしたが、パンも水も取らなかった。捕囚の民の背信を嘆き続けていたからである。
7すべての捕囚の子らがエルサレムに集まるように、ユダとエルサレムに布告が出された。 8三日以内に出頭しない者があれば、長たちと長老たちの勧めによって、その全財産を没収し、その者を捕囚の民の会衆から追放することになった。
9ユダとベニヤミンの男子は全員、三日以内に、すなわち第九の月の二十日にエルサレムに集まった。民は皆、神殿の広場に座り、そのことのため、また雨が降っていたために震えていた。 10祭司エズラは立ち上がり、彼らに言った。「あなたたちは神に背いた。異民族の嫁を迎え入れて、イスラエルに新たな罪科を加えた。 11今、先祖の神なる主の前で罪を告白し、主の御旨を行い、この地の民からも、異民族の嫁からも離れなさい。」 12会衆はこぞって大声で答えた。「必ずお言葉どおりにいたします。 13しかし、民は大勢であり、雨の季節でもあって外に立っている力はありません。また、わたしたちはこの罪を数多く犯しましたので、その処理は一日や二日では終えることができません。 14わたしたちの長を全会衆の上に立て、わたしたちの町の者で異民族の嫁を迎え入れた者が皆、定められたときに、それぞれの町の長老と裁判官と共に出頭するようにしていただけないでしょうか。この罪に対して燃え上がったわたしたちへの神のお怒りもついに治まることでありましょう。」
15ただアサエルの子ヨナタンとティクワの子ヤフゼヤがこれに反対し、レビ人メシュラムとシャベタイがその二人に加担した。 16しかし、捕囚の子らは提案されたとおりに行った。祭司エズラと共に、各家族の家長である人々が選び出され、皆その名が記録されている。彼らは調査のために第十の月の一日に席に着き、 17第一の月の一日に、異民族の嫁を迎え入れた男子の調査をすべて終えた。
18祭司の一族の中で、異民族の女を嫁に取ったのは、ヨツァダクの子イエシュアの一族とその兄弟の中のマアセヤ、エリエゼル、ヤリブ、ゲダルヤ。 19彼らは妻を離縁することに同意した。罪を認め、償いのために群れの中から雄羊一匹をささげた。 20イメルの一族のハナニ、ゼバドヤ。 21ハリムの一族のマアセヤ、エリヤ、シェマヤ、エヒエル、ウジヤ。 22パシュフルの一族のエルヨエナイ、マアセヤ、イシュマエル、ネタンエル、ヨザバド、エルアサ。
23レビ人の中では、ヨザバド、シムイ、ケラヤすなわちケリタ、ペタフヤ、ユダ、エリエゼル。
24詠唱者の中では、エルヤシブ。
門衛の中では、シャルム、テレム、ウリ。
25イスラエル人の中では、パルオシュの一族のラムヤ、イジヤ、マルキヤ、ミヤミン、エルアザル、マルキヤ、ベナヤ。 26エラムの一族のマタンヤ、ゼカルヤ、エヒエル、アブディ、エレモト、エリヤ。 27ザトの一族のエルヨエナイ、エルヤシブ、マタンヤ、エレモト、ザバド、アジザ。 28ベバイの一族のヨハナン、ハナンヤ、ザバイ、アトライ。 29バニの一族のメシュラム、マルク、アダヤ、ヤシュブ、シェアル、エレモト。 30パハト・モアブの一族のアドナ、ケラル、ベナヤ、マアセヤ、マタンヤ、ベツァルエル、ビヌイ、メナシェ。 31ハリムの一族のエリエゼル、イシヤ、マルキヤ、シェマヤ、シムオン、 32ビンヤミン、マルク、シェマルヤ。 33ハシュムの一族のマテナイ、マタタ、ザバド、エリフェレト、エレマイ、メナシェ、シムイ。 34バニの一族のマアダイ、アムラム、ウエル、 35ベナヤ、ベデヤ、ケルフ、 36ワンヤ、メレモト、エルヤシブ、 37マタンヤ、マテナイ、ヤアサイ、 38バニ、ビヌイ、シムイ、 39シェレムヤ、ナタン、アダヤ、 40マクナドバイ、シャシャイ、シャライ、 41アザルエル、シェレムヤ、シェマルヤ、 42シャルム、アマルヤ、ヨセフ。 43ネボの一族のエイエル、マティトヤ、ザバド、ゼビナ、ヤダイ、ヨエル、ベナヤ。
44以上の者は皆、異民族の女をめとった。その女の中には子を産んだ者もあった。