広辞苑によると「メンター」は、良き指導者、助言者という意味ですが、ハンナ・シェルによれば、良いメンターは、人をきちんと見るそうです。人間の基本的な必要は承認されることですが、それは表彰されたり、有名になったりすることではなく、きちんと見てもらっているという安心感です。人は、尊重され、理解され、信頼されたいのです。

バルナバは、人をきちんと見る人でした。使徒の働き9章によると、彼は後にパウロと呼ばれるサウロ(13:9)を引き受けました。サウロはかつて迫害者だったので(8:3)、他の弟子たちは彼を信じられず、恐れていた時分のことです(9:26)。

2人は後に、マルコを伝道旅行に再度同行させるか否かで反目しました(15:36-39)。パウロは前の旅で離脱したマルコは適材でないと主張しましたが、興味深いことに、「マルコを伴って、いっしょに来てください。彼は私の務めのために役に立つからです」と後年には語っています(IIテモ4:11)。

バルナバは、パウロもマルコもきちんと見ていました。あなたは今、バルナバの立場にいますか。それとも、敬虔なメンターを求める立場にいるでしょうか。神に願って、励ますべき人や励ましてもらえる人を与えていただきましょう。