映画『屋根の上のバイオリン弾き』の主人公テヴィエは、正直な気持ちを神に語りました。「あぁ神様。あなたは多くの貧乏人を作られました。貧乏は恥ではないと承知していますよ。しかし、大した名誉でもない。わしに少しばかりの財産があっても、何がそんなに悪いのか……わしが金持ちなら、あなたの広大な永遠のご計画が台無しになるでしょうか」

作者アレイヘムがテヴィエにこう語らせたずっと前、アグルという男もまた、神に正直な気持ちを語りました。彼は、貧しさも富も与えず、「私に定められた分」で養ってくださいと祈りました(箴30:8)。持ち過ぎたら高慢になり、神が神であることをないがしろにするかもしれない。乏し過ぎたら盗んで神の名を汚すかもしれないと思ったのです(9節)。彼は与え主は神だけと信じており、日々の必要がまかなわれれば十分だと祈りました。この祈りから、アグルが神と神にある唯一の満足を追求していると分かります。

自分のものは全て神から頂いたものなので、私たちもアグルのような姿勢でいられますように。御名に誉れを帰するべく、神に託された資産の良い管理人となる努力をし、御前で満足して暮らしましょう。神は単に適量ではなく、十二分に与えてくださるお方です。