アーネスト・シャクルトン卿以下27人の隊員の願いもむなしく、乗船中のエンデュアランス号は、暗黒の氷海に沈みました。1915年11月21日のことです。彼らは、故国から一万数千キロ離れた南極海に浮かぶ氷の上に取り残されました。後年、隊員たちは、生還に役立ったものについて語りましたが、その中に、バンジョーがありました。気象学者のレオナルド・ハッセーが約5キロのウィンザー社製バンジョーを持ち込んでいました。隊員に許可された私物の重量は2ポンド(約1kg)だったにもかかわらず、シャクルトンが「これは心の薬だ。我々にはそれが必要だろう」と言ったからです。隊員の日記は、音楽の力を伝えています。ある人は「バンジョーは脳の糧」、別の人は「ハッセーの不可欠なバンジョー」と。

聖書は、音楽が神の賜物であり、神の癒やしと慰めを人に届ける一助だと述べているようです。サウル王は、神に背いた後、「悪霊」に悩まされました(サム上16:14)。その時、彼の家臣たちは、王に必要なものは音楽だと考えました。そして、竪琴を奏でる若者ダビデを見つけます。聖書は「ダビデが傍らで竪琴を奏でると、サウルは心が安まって気分が良くなり、悪霊は彼を離れた」(23節)と述べています。

音楽は、娯楽以上のものを提供します。喜びをもたらし、希望を再生し、疲れた魂を慰めます。力強い神の賜物の一つです。