神の広い所
神学者トッド・ビリングスは、不治の血液のがんだと診断され、死期について、遠くで瞬く灯りが消えていくようだと語りました。「私には1歳と3歳の子どもがいます。この先の10年か20年は、彼らの成長を見守る『広い所』だと考えていました……。しかし、この病気によって、……狭められています」
神を畏れる
ジェレミーは次のように書いています。「私は死に対する恐怖を知っています。7年前、治療法が分からないがんだと診断されました。その時、衝撃で吐き気やめまいに襲われ、言いようのない恐怖を感じました」。しかし、彼はその恐怖との向き合い方を学びました。神の臨在を意識し、死に対する恐怖を神に対する厳粛な畏れに置き換えていくことによってです。彼にとって、それは「死を永久に滅ぼしてくださる」(イザ25:8)宇宙の創造者を崇拝すると同時に、そのお方が自分を知り、愛しておられることを深く理解することでした。
神の手
英国が第二次世界大戦に参戦した1939年のクリスマス。国王ジョージ6世は、ラジオ放送を通して英国と英連邦の人々に語りかけ、母親が大切にしていた詩を引用しました。「闇の中に出て、あなたの手を神の御手に預けよ。それは、あなたにとって、光より好ましく、旧知の道より安全だ」。国王だとて先のことは分かりません。しかし、神が、彼らを導き、支えてくださると信じ、神を信頼しようと皆を励ましました。
行動する愛
病院でマーガレットのベッドの横に座り、患者や医療スタッフ、見舞客が行き来する様子を眺めていました。すると同室の女性の娘さんが「次々に来るお見舞いの人たちは誰ですか?」と尋ね、マーガレットは「神の家族よ」と答えました。彼女は、そんな光景は見たことがないと言い、まるで愛が手で触れられるかのように流れている、と語りました。マーガレットは笑顔で「その源泉は御子イエスを通して現れる神の愛ね」と答えました。
新しい命
バヒ-ルとメデットは中央アジアの国で共に育ち、親友でした。しかし、バヒ-ルがキリスト者となると全てが変わりました。メデットは、当局に通報し、バヒールは激しい拷問を受けました。兵士は「お前の口がイエスの名を語ることは二度とない」と怒鳴りました。血まみれのバヒールは「そうかもしれない。だけど、キリストが私の心になされたことは変えられない」と絞り出すように言いました。
すりつけたバター
トールキンの著書『指輪物語』の中で、ビルボ・バギンズに、悪の力を持つ指輪を60年間も所持している影響が表れます。徐々にむしばまれていく自分に打ちひしがれ、彼はガンダルフに言いました。「薄っぺらになったという感じ、わかるでしょう。『引っ張って引き伸ばされた』っていう感じなんですよ。少ないバターを大きすぎるパンの上にすりつけたようなもんです」。彼は「親戚どもがうるさく覗(のぞ)きこんだり……しない所で、ひっそりとのどかに暮らせる所」を探しに家出する決心をしました。
イエスの品性
イギリス軍の軍曹スコットは、アフガニスタンの過酷な戦闘によって心身を病みました。当時、自分は闇の中にいたと語ります。しかし、イエスと出会い、このお方に従い出すと彼は劇的に変わりました。今では、主の愛を皆に、特に「インヴィクタス・ゲーム」で競い合う人々に分かち合おうとしています。「インヴィクタス・ゲーム」とは、負傷や退役をした元兵士たちが競う国際スポーツイベントです。
捜索救難活動
知り合い数人は、悪天候の予報が外れることを願って、プレジャーボートで英仏海峡に向かいました。しかし、強風と高波で危険を感じ、無線で王立救命艇協会(通称RNLI)に救助を求めました。不安な時間の後、遠くに救助船が見えると、もう大丈夫だと思い安堵(あんど)しました。後に、その一人が感謝しながらこう言っています。「人が海のルールを守るか否かにかかわらず、RNLIは救助にやって来てくれる」と。
粘り強い信仰
ジョニー・エレクソン・タダが、友人のリカについて語るとき、彼女の「時の試練を経た深い信仰」や慢性疾患による衰弱と闘う中で培われた忍耐力を強調します。彼女は15年以上も寝たきりで、部屋には小さな高窓しかなく月を見ることさえできませんが、希望を失っていません。神を信頼し、聖書に親しみ、「失望との苛烈な闘いに負けない術を知っている」と言います。