拠り所
シンディは「良いお葬式だったわね」と言いました。私たちの共通の友人ヘレンが亡くなり、葬儀では彼女の愉快な人となりが語られ、みんなが故人をしのびました。しかし、ヘレンは愉快なだけではありません。彼女の甥は、彼が問題を抱えた少年だった頃、ヘレン叔母さんが家に下宿させ面倒を見てくれたと言いました。今は立派に成長し、「おばさんは、お母さんのような存在です。僕を決して見捨てませんでした。もしおばさんがいてくれなかったなら、僕は信仰を失っていたかもしれません」と言いました。何という影響力でしょう。ヘレンはイエスを頼って生き、その生き方を甥に伝えたのです。
絶えられない試練
幼い息子を小児ガンで亡くした男性に、ある人が「神は決して耐えられない試練をお与えにはなりませんよ」と言いました。励ましの言葉のつもりだったのでしょうが、言われた方は、耐えられていない自分ゆえに、さらに深く傷つきました。彼は胸を引き裂かれるほど辛く、どうして良いか分かりません。「神さま、私をしっかりと抱きしめてください」と必死でした。
素晴らしい!
出張帰りの山田さんは、子どもたちにお土産を買おうとしましたが、店員は高価な品ばかりを勧めます。「もう少し手頃な物はありませんか」と尋ねると、ケチだと言わんばかりのいやみを言われました。しかし、どんな土産でも子どもたちは喜んでくれます。愛の心で買って帰るからです。もちろん、今回の土産も大好評でした。
思いがけない出会い
神に熱心な青年ドリューは、大きな教会で初めて賛美リードをしました。その教会に長年集っているロイスは、彼に励ましの言葉をかけたいと思いましたが、彼が立ち去る前に礼拝堂の前までたどりつくのは難しいだろうと思いました。それでも人々をかき分けて何とか間に合い、「主を賛美するあなたの情熱を、主に感謝します。良い奉仕をつづけてください」と言いました。戻っていこうとすると、もう何カ月も会っていないシャロンとバッタリ会いました。短い会話の後でシャロンは言いました。「主のためにいろいろしてくれてありがとう。良い奉仕をつづけてください。」感謝を伝えに行って、思いがけず、自分が感謝されることになりました。
あなたの モットーは?
グラグ・クルードはアニメ映画に登場する原始人で、一家の主ですが、自分の洞穴以外に安全な場所はないと信じています。夜は安全のために、家族が身を寄せ合って眠ります。十代の娘の冒険心の芽は、危険なので摘み取らなければならないと思っています。彼のモットーは、「常に恐怖心を忘れるな」、すなわち、「いつも恐れていなさい」です。
依存症に 苦しむ
エリックは薬物依存症で、自分でもそれが分かっています。家族や友人は薬物をやめるよう勧め、本人もそれが健康にも人間関係にも一番よいと知っていました。しかし、自分ではどうすることもできません。悪い習慣をやめられた人の証を聞いても、「本当によかったですね。でも、僕はできそうにありません。そもそも、なぜ誘惑されてしまったのだろう。やりたいという思いを、神が今すぐ取り去ってくださればよいのに」と答えました。
何倍にも したもの
エイミーは5年間癌と戦ってきましたが、ついに手の施しようがなく、余命はあと数週間だろうと医者に告げられました。そこでエイミーは牧師を呼んで、「天国はどのようなところですか」と質問しました。永遠について理解し、確信したかったからです。
永遠にこんにちは
キャシーは、娘と生後4ヶ月の孫オリバーと共に1週間の休暇を過ごしました。休暇が終わると、次に会えるときまでお別れです。キャシーは私に次のような手紙をくれました。「娘たちと再会して楽しい休暇を過ごしたことで、天国を待ち望む気持ちになりました。天国では、楽しい思い出を記憶に留めようと努力する必要はありません。時間が止まってくれればと思ったり、楽しい日が長くつづくようにと祈る必要もありません。そこでは、出会いが別れの始まりになることはないのです。天国は、『こんにちは』だけの世界です。今から、その日が待ちきれません。」キャシーは初孫のオリバーと、できるだけいっしょにいたいと思っています。キャシーはオリバーといられる時をいつも感謝し、天国の希望を感謝しています。そこは、素晴らしい時間の尽きないところなのです。
祈りの心
若いお母さんが2歳と4歳の娘をつれて飛行機に乗っていました。彼女は娘たちが他の乗客のじゃまをしないように、いろんなおもちゃで気を引こうとしていました。そのとき、パイロットがアナウンスを始めました。パイロットの声がスピーカーから流れると、年少の女の子は自分の手を止めて頭をさげました。そして、アナウンスが終わると、「アーメン」とささやきました。たぶん彼女は、それが祈りだと思ったのでしょう。最近自然災害があったので、そのために祈っていると思ったのかもしれません。