寄稿者

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Anne Cetas

Anne Cetas

アン・セタス氏は、2004年から「デイリーブレッド」の著者として加わり、現在は編集長を務めています。夫のカールとともに都市部の貧困問題に取り組むミッションの顧問をしています。ふたりは散歩とサイクリングが趣味です。

寄稿一覧 Anne Cetas

祝宴

友人のシャロンが悲惨な交通事故で亡くなった一年後に、別の友人デイブの10代の娘メリッサが、やはり交通事故で亡くなりました。ある晩、私は彼女たちの夢を見ました。ふたりは広いパーティー会場を飾りつけながら談笑していて、私が部屋に入って来ても知らんぷりです。テーブルには真っ白なテーブルクロスがかけられ、金色の皿とワイングラスが置かれていました。私も手伝いたいと言ったのですが、ふたりには聞こえていないようでした。

悪い根を引き抜く

兄夫婦が不仲になると、レベッカはふたりのために熱心に祈りましたが、離婚してしまいました。義姉は子どもたちを連れて遠方に去り、兄はそれを止めなかったので、彼女は可愛がっていた姪たちに2度と会えませんでした。そんな昔を振り返り、レベッカは語ります。「この悲しみを押し殺そうとしたので、恨みが根を張り、周りの人に対する感情に広がりました。」

あなたという人

ドニャンは、自分は旅に学ぶ人、世界は大きな学校だと言います。彼は人と出会って学ぼうと、2016年、自転車で出発し、4年間も色々な町を巡って旅をしました。人は言葉の壁があっても、見つめ合うだけで心が通じ合うこともあると発見し、意思疎通のためにスマホの翻訳アプリを活用しました。彼の旅の評価は、移動距離や景色の素晴らしさではなく、「言葉が通じなくても、あなたという人を知りたい」と、心を動かされた人々です。

フリーマーケットの贈物

クリスマスプレゼントにお金をかけすぎていると感じた母親が、今年は、ちょっと工夫しようと決めました。数か月前からリサイクルショップやフリーマーケットを巡って、少額でいつも以上の数の贈物をそろえました。子どもたちはクリスマス・イブに次から次へと大はしゃぎで包みを開けました。そして翌日、さらなるプレゼント。新品でなくて気が咎めていたので、彼女は、クリスマスの当日用も準備しておいたのです。子どもたちは包みを開きながら文句を言いました。「ママったら、プレゼント多すぎ。開くの疲れちゃったよ。」こんな子どもの反応はめったにありません。

起こらなければよいのに

荒れ狂う嵐がアラスカ杉を激しく揺さぶり、根こそぎひっくり返しそうでした。夏の強い日差しを遮り、家族のプライバシーを守ってくれるこの木を守ろうと、レジーは15歳の息子を連れて駆けつけました。そしてふたりで何とか倒壊を防ごうとしましたが、力不足でした。

求む:知恵

ケンが行方不明になりました。母親の110番通報で3分後に警官が駆け付け、数十メートル先で開かれていた地域のイベント会場で彼を見つけました。母親は「午後におじいちゃんと一緒に行こうね」と約束していましたが、ケンは、お気に入りのおもちゃの車に乗って出かけたのです。無事に帰宅すると、父親は賢明にも、車の電池を抜き取りました。

不合理な恐れ

両親が3ヶ月のうちに相次いで亡くなり、親に忘れられるという理にかなわない恐怖を感じました。私は大きな不安とともにひとり残され、この先、どうやって人生のかじ取りをすればよいのだろうと思いました。若く独り身だったので、深い孤独の中で神を求めました。

素晴らしい褒美

ドネランは教師で様々なものを読む人です。ある日、それが報われました。計画中の旅行のために旅行保険の約款を7ページまで読むと、素晴らしい褒美がありました。保険会社の「読めば得する」コンテストの一環で、約款をそこまで読んだ最初の人に100万円を進呈するというのです。さらに、彼女の学校や近隣の小学校に、児童の読書力向上を目的に多額の寄付をしてくれました。彼女は「私は昔から契約書を細部まで読む変わり者で、人に驚かれていましたが、今回は、自分が一番驚いています」と語りました。

親切な人

レオンは金融の仕事に幻滅し、もっと有意義な人生を送りたいと思って退職しました。ある日、ホームレスの男性が「親切は最高の薬」と書いた紙を持って街角に立っていました。レオンは語ります。「この言葉が心に刺さりました。そしてひらめいたのです。」