寄稿者

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Dennis Fisher

Dennis Fisher

デニス・フィッシャー氏は、2005年に「デイリーブレッド」の著者に加わり、以来、歴史や科学、文学に触れる例話を多く取り入れてきました。フィッシャー氏には、ふたりの成人した子どもと孫がひとりあり、妻のジャネットとともにミシガン州デウィットに住んでいます。

寄稿一覧 Dennis Fisher

時代の精神

どの時代にも「時代の精神」といえる固有の考え方や価値観があり、社会はその影響を受けています。これは、だんだんとみんなに受け入れられていき、倫理的な違和感がなくなり、ついには、流行の価値観として人々に容認されるようになります。

誠実と信仰の人生

父親の90歳を祝って、兄弟と一緒に誕生パーティを開きました。2010年のことです。私は自宅を開放し、家族や友人たちを招いておいしい食事でもてなしました。居間にあるバンジョー、ギター、マンドリン、アップライト・ベースにアイリッシュ・ドラムといったさまざまな楽器を手に取り、皆で一日中歌いました。大きなバースデーケーキにはこんなメッセージが書かれていました。

聞こえない者が聞く

トーマス・ギャローデットは1814年に神学校を卒業しました。その後、説教者になるつもりでしたが、近所に住む9歳の女の子アリスに出会ってから思いがけない展開がありました。アリスは耳が不自由だったので、ギャローデットは棒で地面に字を書いてアリスとコミュニケーションをとりました。

イエスのために冒す危険

デスモンド・ドスは基礎訓練の間、教官や同僚の兵士たちを苛立たせました。彼は反戦主義者で、武器を持って戦場に赴くことを拒みました。それで、勇気が無いのではないかと疑われていました。しかし、この若いクリスチャン兵士に迷いはありませんでした。彼は衛生兵としての訓練を受けました。彼の目的は、命を救うために戦地に赴くことでした。

正義と公平だけでなく

イギリスの労働者は19世紀、劣悪な環境のもとで働きました。大人だけでなく子どもまでが、昼は危険な工場で働き、夜は汚い貧困街の自宅へ帰っていきました。多くの工場主は、労働者の福利厚生に無関心でした。

タイタニックⅡ号

マーク・ウィルキンソンは、釣りやクルーズをするために約4.9メートルの船を購入しました。彼が迷信深い人でないことは明らかです。なぜなら、1912年、氷山に衝突して沈没した悲劇の豪華客船にちなんで、自分の船をタイタニックⅡ号と命名したからです。タイタニックⅡ号の処女航海は英国のドーセット港を出発し、順調でした。しかし、帰路で浸水トラブルに見舞われます。ウィルキンソンは欄干にしがみつき、救出を待ちました。ウィルキンソンはこう話しました。「とんだ恥をかいてしまったよ。たくさんの人に『氷山にぶつかったの?』と聞かれるので、もうウンザリだ。」トラブルの様子を目撃した人も、「そんなに大きな船ではありませんでした。冷蔵庫の氷にぶつかっても、沈没したかもしれません」と話したそうです。

タイタニックⅡ号の話は気の毒ですが、本物のタイタニック号に関しては、過度の信用の恐ろしさを教えています。タイタニック号の建造者は、この船は絶対に沈まないと自信を持っていました。それは、まったくもって間違いでした。エレミヤは私たちに語ります。「人間に信頼し、肉を自分の腕とし、心が主から離れる者はのろわれよ」(エレ17:5)。

私たちは皆、誰かや何かに頼って安心を求めようとしがちです。私たちは何度教えられなければならないのでしょう。偽りの確信を捨てて神に頼らなくてはならないのです。さて、あなたは神以外の何かを頼っていませんか。

コーンパレス

サウスダコタ州のミッチェル市にあるコーンパレスは毎年、美しい壁画を展示します。そこに描かれているのは、空の鳥や西部開拓時代の幌馬車、アメリカ先住 民の住居や田園風景などです。しかし、この壁画には非常にユニークな特徴があります。それは、その材料が、とうもろこしや穀物の種、そして草だということ です。屋外の壁画は毎年、新しいテーマで作り変えられます。その理由のひとつは、おなかをすかせた鳥が、壁画を食べてしまうためです。

イエスは鳥と種のたとえ話を語られました。「よく聞きなさい。種を蒔く人が種蒔きに出かけた。蒔いているとき、種が道ばたに落ちた。すると、鳥が来 て食べてしまった」(マコ4:3-4)。また別の種は、岩地やいばらの中に落ちてしまい、実を結びませんでした(5-7節)。しかし、良い地に落ちた種 は、多くの実を結んだのです(8節)。

イエスの説明によると、人々が道ばたでみことばを聞くと、「すぐサタンが来て、彼らに蒔かれたみことばを持ち去ってしまう」のです(15節)。サタ ンは福音が大嫌いで、人が福音を信じることを何とかして妨げようとします。福音を聞いた人が、ずるずる決心を先延ばしにしたり、聞いたことをすぐ忘れるよ うに、サタンはこっそりと巧みに働きます。これに対抗するためには、福音を伝えると同時に、収穫の主が、神のみことばを受容力のある心に根付かせてくださ るように祈らなくてはなりません。

ハードルを超える

娘のデビーは幼い頃、バレエを習っていましたが、ある日、丸めたマットを跳び越える練習がありました。一回目は、マットに跳ね返されて失敗でした。デビー は呆然と床に座り込み、次の瞬間、泣き出してしまいました。私は飛んでいって彼女を起こし、大丈夫だよと言いました。そして、上手に跳び越えられるように なるまで、手をつないで一緒に走りました。デビーには、私の励ましが必要でした。

マルコとも呼ばれるヨハネは、バルナバとパウロの第一次伝道旅行に同行して奉仕する中、大きなハードルにぶち当たり、脱落してしまいました。バルナ バは、第二次伝道旅行にもマルコを連れて行こうとしましたが、パウロは反対しました。バルナバは、マルコにやり直しのチャンスを与えたかったのですが、パ ウロの目にマルコはお荷物でした。ついにふたりは別々の伝道旅行をすることになり、バルナバはマルコを連れて出かけました(使15:36-39)。

聖書は、マルコがバルナバの助けを借りて、どのように自らのハードルを超えていったか、何も記していません。しかし、彼は頭角を現していったに違いありません。マルコは「私の務めのために役に立つからです」と、後にパウロが書いているからです(Ⅱテモ4:11)。

失敗をして苦闘しているクリスチャンを見たら、助けてあげましょう。ハードルを越えるためにあなたの助けを必要としている人はいませんか。