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Keila Ochoa

Keila Ochoa

ケイラ・オチョア氏は夫とふたりの子どもの 4 人家族です。 メディア・アソシエイト・インターナショナルが提供する世界各地の作家育成に関わりつつ、 自身も著書を執筆しています。

寄稿一覧 Keila Ochoa

パン

私はメキシコの小さな町に住んでいますが、ここでは毎日、朝と夕方にパン売りの独特な呼び声が聞こえます。パン売りは大きなかごを自転車に乗せて、焼きたての菓子パンや塩パンなどを売りに来ます。都会に住んでいたときは、自分でベーカリーに行って買わなければならなかったので、今、焼きたてパンが家の戸口で買えるのは、とてもうれしいです。

数えることを学ぶ

息子は1から10まで数を数える練習をしていて、おもちゃから木まで、何でも数えます。私が目も留めないもの、例えば、道端に咲く花や私の足の指も数えます。

努力をつづけて

息子は読書が大好きです。彼の学校では、課題以外の本を読んだ生徒に賞状が与えられますが、このちょっとした褒美に励まされて、彼は良い習慣を身につけています。

かぐわしいかおり

調香師とは、香料をブレンドして香水を作る人のことです。ちょっと匂いを嗅いだだけで、それは誰が何を調合して作った香水か、言い当てられる調香師がニューヨークにいるそうです。

すべては神から出たもの

私は18歳で就職し、コツコツ貯金する大切さを学びました。そして、大学の学費の一年分が貯まったとき、母が手術を受けることになりました。私は、自分の計画よりも母の手術が大切だと思って、その貯金を母の手術代にしました。そのとき、以前に読んだエリザベス・エリオット著の「情熱と純潔」の一節が、新たな意味を持ちました。

目をさまして祈る

我が家の窓から「セロ・デル・ボレゴ」や「羊が丘」と呼ばれている、標高約1,700メートルの山が見えます。1862年、フランス軍がメキシコに侵攻しました。フランス軍はオリサバの中央公園で野営し、メキシコ軍はこの丘の頂上に陣営を築きました。しかし、メキシコ軍の司令官は、頂上に続く道の守備を怠ったので、兵士たちが寝ている間にフランス軍が攻めてきました。この攻撃によって、2千人が殺されました。

主を愛するから

夫が出張から帰る前日、息子が「ママ、パパが早く帰ってくるといいね」と言いました。私は「なぜ?」と尋ねながら、「お土産を買って来てくれるから」とか、「いっしょにボール遊びをしたいから」などと答えるだろうと思っていました。ところが息子は真顔で、「パパが大好きだから、早く帰って来て欲しいんだ」と言いました。

恐れからの解放

恐れは許可なく心に忍び込み、無力感を与え、心の平和を奪います。私は何を恐れているのでしょう。家族の安全や健康。職を失ったり、人間関係が壊れたらどうなるのでしょう。恐れは、私を内向きにし、信頼することの難しさをあぶり出します。

愛の言語

宣教師としてメキシコに来た祖母は、スペイン語の修得に苦労しました。あるとき、市場で自分の買い物リストを見せ、「二つの言語で書かれています」と言いました。ところが、それを聞いた肉屋さんが、彼女は牛タンを二枚買いたいのだと勘違いしました。英語の「舌」には、「言語」という意味があるからです。家に帰って包みを開くとタンが出てきました。それを料理したことがないので、祖母は途方にくれたそうです。