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Kirsten Holmberg

Kirsten Holmberg

カーステン・ホルムバーグ氏は、西海岸北西部在住の講演家、執筆家、講師です。Advent with the Word: Approaching Christmas Through the Inspired Language of God の著者で、バイブルスタディのテキストも手掛けています。教会、ビジネス、コミュニティイベントの講演では、みことばからイエスの愛を知り、イエスに近づくよう人々を励まします。詳しくは、www.kirstenholmberg.comをご覧ください。(サイトは英語のみ)

寄稿一覧 Kirsten Holmberg

神にささげる

私がまだ10代で大きな困難やハイリスクな決断を迫られて混乱していたとき、物事を書き出して整理して考えることを教えてくれたのは母でした。どの授業を取るべきか、どんな職業に就くべきか、大人の現実の怖さにどう立ち向かうのか…。母はどうすべきか迷うと、分かっている事実、自分に出来る行動、予想し得る結果を書き出していました。私もそれに倣って、思いの丈をノートに書き綴ると、問題から一歩離れて、感情に流されず客観的に物事を見られるようになりました。

熱心に捜す

娘が高校のクロスカントリー部に所属しているので、毎週土曜日には家族で沿道に立って応援します。選手たちはゴールするとチームメイトやコーチ、親たちといっしょになろうと歩き出しますが、多くの場合、300人以上がごちゃごちゃと行きかうので、その中からひとりを見つけるのは大変です。しかし、私たちは応援に来た唯一の選手、我が最愛の娘を抱きしめてあげたくて、群衆をかき分け、夢中になって彼女を捜します。

ライフセーバー

私はライフセーバーとして、事故の兆候は無いかと水の上を監視していました。担当の6時間、水泳をしている人たちの安全を確保するために、プールサイドからずっと見張っています。その場を離れたり、注意を怠ったりすると、重大な事故を招くかもしれません。泳いでいる人が、何かの理由で溺れかけたら、水から引き上げてプールサイドで休ませることが私の仕事なのです。

まず愛する

養子に迎えた息子が私たちとの生活に慣れ、心の傷も癒されて欲しいと忍耐強く接してきました。しかし、幼児虐待の傷は問題行動となって表れました。彼の過去に心から同情しつつも、私は彼から気持ちが離れて行きそうでした。自責の念に駆られながらカウンセラーに相談すると、「まず、あなたが愛してください。自分は愛を受けるにふさわしいと分からせてあげれば、彼の行動は変わってきます」と言われ、心を打たれました。

テーブルロック

大きな光る十字架が「テーブルロック」と言う堅い岩盤の台地から、私たちの町を見下ろしています。その岩の隣に数軒の家が建っています。最近になって安全性を理由にこの住民たちは立ち退きを命じられました。強固な岩盤の「テーブルロック」の隣に建っているのに、これらの家の土台は日ごとにせり上がっていると言います。いずれは水道管が破裂して、地滑りを起こす危険があるとのことでした。

光の無い道

休暇からの帰り道、オレゴン州中部の荒野を通りました。夕暮れどきの2時間余り、私たち家族の車は深い渓谷を抜け砂漠の尾根道を走りました。その間、すれ違う車は20台も無かったでしょう。やがて月が登りましたが、山の峰があるので見えたり見えなかったりします。娘は「神のご臨在と同じね」と言いました。私は「神がおられると見えなくてはいけない?」と尋ねました。すると彼女は「そんなことはないわ。でも見えたら確実に助かるわ」と答えました。

信じて任せる

結婚記念日にロマンチックな冒険を楽しもうと、夫がふたり乗りの自転車を借りてきました。ところが、ふたりでペダルをこぎ始めるとすぐ、私は前が見えないことに気づきました。私の視界は、夫の広い肩幅に遮られています。おまけに私のハンドルは固定されて動かず、私の上半身を支えているだけです。前の自転車のハンドルだけが、方向を操作できるのです。私は選択を迫られました。ハラハラしたりイライラしたりするか、夫を信じて自転車のかじ取りを任せ、この旅を楽しむかです。

見えないところで

娘はSNSで友だちの返事を待っていました。スマホの画面には既読マークがついています。まだ数分しか経っていないのにイライラし、その苛立ちはやがて「返事が来ないのは、嫌われちゃったから?」という不安に変わりました。そして、やっと返事が来ると、ホッと胸をなで下ろしました。娘に返答するために先ずやらなければならないことが、その友だちにはあったのです。

抱かれて安らか

友人が生後4日の大切な娘を抱かせてくれました。ところが赤ちゃんは間もなくぐずり出しました。胸に引き寄せたり、頬をくっつけたり、揺らしたり…。必死にあやしましたが、どんどん機嫌が悪くなります。私はキャリア15年の母親ですが、そんなものは少しも役立ちません。ところが、居ても立ってもいられない友人の腕に戻すと、赤ん坊はすぐに泣き止みました。安心した顔つきになり、身体もリラックスしました。母は我が子の不安を和らげる方法を知っているのです。