励ます人の恵み
映画「英国王のスピーチ」はジョージ6世の物語です。第二次世界大戦の直前、ラジオの影響力が増していく中、政府は演説上手な王を望んでいましたが、ジョージ6世には、きつ音という問題がありました。私は映画の中で、きつ音を克服しようと苦闘する王を励ます王妃エリザベスに魅力を感じました。彼女の変わることのない献身は、王が障害を乗り越え、戦時中の国家を治めるという責任を担っていく上で、不可欠でした。
旅路を行く力
クリスチャンとして生きることについて教える寓話「恐れのない国へ」は、ハバクク書3章19節に基づいています。羊飼いと旅に出た主人公は、ひどく不安で「自分を担いでください」と羊飼いに頼みます。しかし、羊飼いは「それは簡単ですが、自分で登らないと、雌鹿のように足を鍛えて私の相棒としてついてくることはできませんよ」と答えます。
天の助け
モールス信号のSOSは遭難を知らせる手段として1905年に考案されました。そして、1910年、ケンタッキー号が沈没する際に使われて、46人の乗組員全員が助かったことで広く知られるようになりました。SOSは比較的最近の発明なのです。
注意深く見守る
学校に向かって駆け出そうとしていた息子に「歯は磨いたの?」と尋ねました。そして、正直が大切な品性だと念を押しながら、再度、同じ質問しました。ところが、母親が優しく諭してくれていると気づいて感謝する様子もなく、息子は「洗面所に隠しカメラをつけたら」と冗談めかして答えました。そうすれば、彼が歯を磨いたかどうかを確認できるし、自分も嘘をつく誘惑に駆られずに済むではないかと言うのです。
隠された美
カリブ海に浮かぶトバゴ島の海岸で、水中眼鏡をつけるようにと子どもたちを説得しました。水面だけを見ると、我が家の近くの淡水湖と変わらないからです。しかし、水中眼鏡をつけて水中を観察し、戻って来ると「色んな種類のきれいな魚が沢山いるよ!こんなに色とりどりの魚、見たことない!」と子どもたちは興奮気味でした。彼らは、もう少しで、水面下の隠された美を見逃すところでした。
世の光
私の好きな絵画のひとつは、英国オックスフォードのキーブル・カレッジのチャペルにあります。ウィリアム・ホルマン・ハントによる「世の光」と題された絵画で、イエスが手にランタンを持ち、ある家の扉を叩く姿が描かれています。
友の慰め
学校から娘が下半身を泥だらけにして帰って来たと話すある母親の記事がありました。娘によると、友だちがぬかるみで転んで足を痛めたのでクラスメイトが助けを呼びに行ったそうです。その間、彼女の幼い娘は、痛い足を抱えて泥の中に座っている友だちを不憫に思い、その隣に座って先生の到着を待っていたと言います。
期待して待つ
英国のオックスフォードでは、大勢の人がメーデー(5月1日)の夜明け前に集まり、ともに春を迎えます。朝6時にマグダレン塔の上でマグダレンカレッジ合唱団が歌います。その歌声と鐘の音によって暗い夜が明けるのを、集まった大勢が今か今かと待つのです。
信仰、愛、希望
叔母のキャシーは父親(私の祖父)を自宅に引き取り、10年間、面倒を見ました。初めは家事をするだけでしたが、彼が弱ってくると介護者となりました。叔母の働きは、使徒パウロが「信仰の働き、愛の労苦、主イエス・キリストへの望みの忍耐」(Ⅰテサ1:3)とテサロニケの教会に書いている奉仕の現代版です。