寄稿者

すべて見る
Lisa M. Samra

Lisa M. Samra

リサ・サムラ氏の願いは、生き方や奉仕をとおしてキリストをたたえることです。テキサス大学ジャーナリズム科を卒業後、ダラス神学校で修士号を取得しました。現在、夫と4人の子どもたちとともにミシガン州グランドラピッツ在住です。執筆の他に、弟子訓練や霊的人格形成に注力しています。これまで世界各地を旅し、あらゆる土地や人、文化との出会いにインスピレーションを受けています。サムラ氏は、おいしいコーヒー、ジョギング、読書が好きです。

寄稿一覧 Lisa M. Samra

注意深く見守る

学校に向かって駆け出そうとしていた息子に「歯は磨いたの?」と尋ねました。そして、正直が大切な品性だと念を押しながら、再度、同じ質問しました。ところが、母親が優しく諭してくれていると気づいて感謝する様子もなく、息子は「洗面所に隠しカメラをつけたら」と冗談めかして答えました。そうすれば、彼が歯を磨いたかどうかを確認できるし、自分も嘘をつく誘惑に駆られずに済むではないかと言うのです。

隠された美

カリブ海に浮かぶトバゴ島の海岸で、水中眼鏡をつけるようにと子どもたちを説得しました。水面だけを見ると、我が家の近くの淡水湖と変わらないからです。しかし、水中眼鏡をつけて水中を観察し、戻って来ると「色んな種類のきれいな魚が沢山いるよ!こんなに色とりどりの魚、見たことない!」と子どもたちは興奮気味でした。彼らは、もう少しで、水面下の隠された美を見逃すところでした。

世の光

私の好きな絵画のひとつは、英国オックスフォードのキーブル・カレッジのチャペルにあります。ウィリアム・ホルマン・ハントによる「世の光」と題された絵画で、イエスが手にランタンを持ち、ある家の扉を叩く姿が描かれています。

友の慰め

学校から娘が下半身を泥だらけにして帰って来たと話すある母親の記事がありました。娘によると、友だちがぬかるみで転んで足を痛めたのでクラスメイトが助けを呼びに行ったそうです。その間、彼女の幼い娘は、痛い足を抱えて泥の中に座っている友だちを不憫に思い、その隣に座って先生の到着を待っていたと言います。

期待して待つ

英国のオックスフォードでは、大勢の人がメーデー(5月1日)の夜明け前に集まり、ともに春を迎えます。朝6時にマグダレン塔の上でマグダレンカレッジ合唱団が歌います。その歌声と鐘の音によって暗い夜が明けるのを、集まった大勢が今か今かと待つのです。

信仰、愛、希望

叔母のキャシーは父親(私の祖父)を自宅に引き取り、10年間、面倒を見ました。初めは家事をするだけでしたが、彼が弱ってくると介護者となりました。叔母の働きは、使徒パウロが「信仰の働き、愛の労苦、主イエス・キリストへの望みの忍耐」(Ⅰテサ1:3)とテサロニケの教会に書いている奉仕の現代版です。

水の上を歩く

極寒のある日、私は世界で5番目に大きいミシガン湖が凍った様子を見ようと、厚着をして出かけました。そして、いつもは日光浴をする湖岸に立ち、波の形のまま氷った湖面を眺めました。それは自然の芸術作品で、美しくて息を呑むほどでした。

十分ではない

教会から帰る途中、娘が金魚型のお菓子を食べていて、兄弟たちが分けて欲しいとせがんでいました。私が「教会学校で何をしたの」と聞くと、かごに入ったパンと魚を作った…子どもが5つのパンと2匹の魚をイエスに差し出し、それでイエスは5千人の人々を食べさせたから、と言います(ヨハ6:13)。そこで「まあ、その子は親切ねぇ。あなたもお菓子を分けてあげたら」と言うと「ダメ」と言います。

膨らむ感謝

もっと感謝する心を養いたくありませんか。17世紀のイギリスの詩人、ジョージ・ハーバートは「感謝」という詩の中で「神、汝、いかに多くを与えたもう。さらにひとつ、感謝する心を下したまえや」と書いています。これが神の祝福だと、自分に今あるものを意識することが、感謝の心を養うと気づいていたのです。