素晴らしい導き手
俳優が演じて映画ができますが、撮影を仕切っているのは監督です。フランスの女優マリオン・コティヤールは最新作について、監督の意図をいつも理解していたわけではなかったと語りました。「分からないままにしているのは、おもしろい体験でした。自分を映画の物語と監督に任せていくことで、すべてがうまくいきました。」
小島
シンガポールは小さな島です。世界地図で見つけるのが難しいほど、小さいのです。その小さい島にたくさんの人が住んでいるので、他の人々のことを考えて行動することが重要です。この島に住む男性が、初めてやって来る婚約者にあててこう書きました。「とにかく狭いのだから…いつも自分の周りにスペースがあるか、気を配っていなくてはいけないよ。周りに注意して、人が来るなら脇によけて、自分が誰かの行く手をさえぎっていないか、常に心を配らなくてはならないんだ。要するに、誰に対しても思いやりを持つことだね。」
嵐の中で
今にも嵐が来そうでした。窓の外だけでなく、家の中にも…。私の友人は言いました。「香港にいたとき、暴風雨が近づいていました。窓の外では雨風が強くなっていましたが、家の中にも嵐の予兆がありました。父親が入院していて、私たちは、各々の家庭と仕事を両立させながら病院通いをつづけていました。看病疲れで、皆もう限界でした。家には緊張した空気が漂っていました。」
小さな巨人
巨大な敵がのしのしと、エラの谷に向かってきます。身の丈およそ3メートル。青銅製のうろことじのよろいが、陽光を受けてちらちら光ります。投げ槍の柄は機織りの巻き棒のような造りで、空中で回転しながら遠くの標的を正確に射抜くことができます。ゴリヤテは無敵に見えました。
ワンワンと吠えるライオン
動物園の「アフリカライオン」が、雄たけびを上げるのではなくワンワンと吠えたので、入園客は激怒しました。担当者は、本物は高価だったので大型犬のチベタン・マスティフを代わりにしたと言いました。この動物園の信用が傷ついたことは、言うまでもありません。
自由になる
象は最大の陸上動物で、おそらく一番の力持ちです。ところが、頑丈なロープが一本あれば、象を抑えることができます。その方法はこうです。象がまだ子どものときに、大きな木につないでおきます。子象は、数週間はロープを引っ張ったり、身体をよじったりして自由になろうとしますが、ロープでつながれているのでどうにもなりません。ついには諦めてしまいます。象はやがて成長し、誰にも負けない力を持つようになりますが、自由になろうと暴れたりしません。一度失敗しているので、再挑戦はしないのです。自分は捕らわれていて、自由にはなれないと思い込んでいるからです。
神の視点
ジェイソンは春休みを利用して、友だちとニューヨークに旅行しました。ある日の午後、エンパイア・ステート・ビルを見学しようとタクシーを拾い、ごった返した道を走り抜けるタクシーにひやひやしました。ところが、高層ビルの展望台に到着し、そこから下界を眺めて驚きました。街は整然と整備されていたのです。どこから見るかによって、同じ場所の風景はまったく違って見えました。
不確かな時に
数年前、不況にあおられて多くの人が失業しましたが、悲しいことに、私の義理の弟もそのひとりでした。妹が状況をメールしてきましたが、先は見えないながらも、心は平安だと言っていました。神が自分たちのことを気にかけてくださっていると分かっているから、ということでした。
世界最速の 歩行者
都市生活のペースを測る調査が32カ国で実施され、最速とされたのは私が住むシンガポールでした。ニューヨークの人は18メートル歩くのに12秒かかりますが、シンガポールの人は10秒55しかかかりません。アフリカのマラウイ共和国の都市ブランタイアに住む人にいたっては、31秒60もかかりました。