神が立ちはだかる
南アフリカの自然動物保護官ジャイルズ・ケルマンソンは、信じがたい光景を見ました。2匹のミツアナグマが、6頭のライオンを退けたのです。圧倒的な不利の前にもミツアナグマは引き下がりません。ライオンは簡単に仕留められると高をくくっていたでしょうが、カメラは堂々と立ち去るミツアナグマの姿を捉えていました。
おおいを取り除く
マリー・アン・フランコの人生は、交通事故で一変しました。命は助かったものの全盲になり、暗闇しか見えなくなりました。21年後、彼女は転倒してけがをし手術を受けました。目とは無関係でしたが、麻酔から目覚めると、視力が奇跡的に戻っていました。フランコは20年以上経って、娘の姿を再び見ることができたのです。神経外科医は医学的には説明できないと言いました。生涯続くと思われた闇が、今や、美と光に変わりました。
勇気を呼び起こす
ロンドンの英議会前広場にはチャーチル、ガンジーなどの像に交じり一体の女性の像が立っています。ミリセント・フォーセット、女性参政権のために戦った人です。仲間にささげた言葉「勇気は勇気を随所に呼び起す」と記した旗を持ち、不朽の名声をたたえられています。フォー セットは、勇気が勇気を呼び、臆病な人を動かすと主張しました。
予想外の勝者
平昌で2018年に開かれた冬季オリンピックで人々を一番驚かせたのは、スノーボードの世界チャンピオン、チェコ代表のエステル・レデツカが、別の種目で金メダルをとったことかもしれません。26番スタートの選手が、この偉業を成し遂げると、誰が予想したでしょう。
不義を負う
マルコム・アレクサンダーは、有罪判決からおよそ38年後の2018年1月30日、出所しました。DNA鑑定で無罪が証明されたのです。数々の司法手続きの中、一貫して無罪を主張しましたが、不正がまかり通っていました。やる気の無い弁護士、ねつ造された証拠、ずさんな捜査などが、無実の男性を40年近くも獄につなぎました。しかし、アレクサンダーは驚くほど寛大で「私の人生に、怒っている暇はない」と語ったのです。
屈しない勇気
大きなホテルの前に1970年代のある日、年配の人が集まり、少し若い人が走り回って荷物の世話をしていました。「あの人たちは?」と尋ねると「牧師たち」との答え。「で、あの若い人は?」と尋ねると、「あれはマルティン・ニーメラー牧師。80歳です。彼は何も恐れないので若々しいのです」と答えたそうです。ドイツの大半の牧師はヒトラーに屈しましたが、神学者でもあったマルティン・ニーメラー師は、勇敢にナチスの悪に抵抗しました。
悪い情報を除く
夫婦でニューヨークに旅行した時、雪が降りしきる中、5キロ先のキューバ料理のレストランで夕食を取ろうと思いました。タクシーを呼ぼうと、スマホにタクシー会社のアプリをダウンロードし、住所を入力すると、表示された料金は20万円近くでぎょっとしました。しかし、気を取り直してよく見ると、誤って行先を数百キロ離れた自宅にしていたことに気づきました。
恵みに浸る
ランディ・ガードナーは1964年の1月8日、11日と25分間封印していた行為におよびました。つまり、眠ったのです。17歳のランディは、ギネスの世界記録を破るため、ソフトドリンクを飲み、バスケットボールやボウリングをして、1週間半、眠りませんでした。倒れる前、味覚、嗅覚、聴覚はめちゃくちゃでした。数十年後、重度の睡眠障害に苦しみました。彼は記録を作りましたが「眠りは不可欠」という当たり前のことも確認しました。
天を裂いて
信仰を捨てたと友人が言いました。「何もしていそうにない神を信じられない」という理由でした。世の中の暴力や、自分自身の苦悩を通して、多くの人がやり場の無い疑問に苦しんでいます。私の友人の苦悩は、神が行動されることを、彼女がどれほど望んでいたかを表しています。それはまた、私たちの願いでもあるのです。