苦渋の決断を下すヨセフ

「ヨセフは眠りから覚めると主の使いが命じたとおりにし、自分の妻を迎え入れた…」(マタイ1:24)

婚約者マリアが「聖霊により妊娠した」と聞かされたヨセフの心中は、決して穏やかではなかったでしょう。驚き、困惑、怒り、不安、悲しみなど、様々な感情の嵐が心に吹き荒れたことでしょう。それでも、マリアが姦淫の罪で石打ちにされるのを避けるために、ヨセフは、自分の立場や評判を犠牲にしてでも、彼女を密かに離縁すると決めました。誰かに相談することもできず、一人で悩み抜いた末の苦渋の決断だったことでしょう。

ところが、彼の夢の中に主の使いが現れ、「恐れずにマリアを妻として迎えよ」と告げられます。ヨセフは納得できたでしょうか。心に渦巻いた様々な感情を、きれいさっぱりと拭い去ることができたでしょうか。そうではなかったのでは、と私は想像します。100パーセント納得できないけれど、困惑や、ブルーな気持ちが無いわけではないけれど、それでも神の言葉に従ってみようと決意して、行動したのではないでしょうか。

ブルーな気持ちのままでも大丈夫

そんなヨセフの心情をおもんぱかると、世界で最初のクリスマスは「ブルークリスマス」だったかもしれないと思います。ですから、あなたの抱えるブルーな思いも無理に打ち消さなくてよいのです。神は、ヨセフと共にいてくださったように、あなたとも共にいてくださり、言葉にできない複雑な思いを抱えながらも神に従う者を喜んでくださいます。神のご計画は、そのような人々を通して成しとげられていくのです。

考えよう

拭い去れない悲しみや怒り、不信感がありますか。そのままの自分で神と共に歩むことは、あなたにとって何を意味しますか。

祈ろう

神よ、あなたは肉体だけでなく感情も造られたお方です。否定的な感情があっても、ありままの自分で主の御前に出ることが許されていると納得できるよう助けてください。

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