1年で聖書を!
◆ 創世記36-38
◆ マタイ10:21-42
聖書のみことば ピレモン1:4-16

 
獄中で生んだわが子オネシモのことを、あなたにお願いしたいのです。
―ピレモン1:10


サンフランシスコ湾のアルカトラズ島に、昔の連邦刑務所があります。ここを見物したときのことは忘れられません。フェリーが桟橋に着いたとき、なぜここが「ザ・ロック(岩)」と呼ばれていたのか一目でわかりました。決して逃げられないからです。それから、「ビッグ・ハウス」と呼ばれている有名な場所の中に入り、頑丈な鉄格子の窓からひと筋の光が差し込むのを見ました。鳥かごのような独房がずらっと並んでいました。あの有名なアル・カポネや、映画「終身犯」のロバート・ストラウドは、ここに収容されていたのです。

さらなる感動もありました。空っぽの独房に足を踏み入れたとき、「イエス」の走り書きを見ました。別の独房には聖書がありました。両者は偉大な自由を静かに物語っていました。
 

使徒パウロは処刑を待つ間、この自由を味わいました。彼は自らを「キリスト・イエスの囚人」と呼び、投獄中の自分を比喩に、永遠の赦しを得て神の家族になるとはどういうことかを、救われていない囚人たちに理解して欲しいと思いました(ピレ1:9)。

鉄格子や鉄の扉は、ひとつの閉ざされた状態の比喩です。身体が麻痺して動けなかったり、長期の失業や貧困から抜け出せなかったり、といった状況も、ある意味では監獄と同じです。もしかしたら、別の何かを耐え忍んでいる方もおられるでしょう。こんなことは、無いに越したことはありません。しかし、キリストなしに「しゃば」で暮らすことと引き換えに、キリストの囚人として人生を送ることを捨てる人は、きっといないでしょう。

(Mart De Haan)

キリストの支配のもとにあるなら、真の自由を持っている。