1年で聖書を!
◆ 哀歌3-5
◆ ヘブル10:19-39
聖書のみことば 哀歌3:25-33
 
たとい悩みを受けても、主は、……あわれんでくださる。―哀歌3:32

エルサレムは炎に包まれ、預言者エレミヤは泣きました。彼は、神のさばきを予測して警告しましたが、その言葉を顧みる者はいませんでした。今や、彼の恐ろしい預言はみごとに成就しています。哀歌には、エレミヤがエルサレムの滅亡を嘆き悲しんだ過程が記されています。

ヘブル語のアルファベットは22文字ありますが、哀歌の各節の出だしは、このアルファベットの順番に並んで繰り返されています。エレミヤはこのように哀歌を構成し、この技法によって、この歌を暗唱しやすいものにしました。またこの技法は、悲しむことを簡単には止めない、というエレミヤの思いを伝える役目も果たしています。彼は、意識して、意図的に、時間を割いて、心から悲しみ、その悲しみを文章にしました。エレミヤは、「しっかり悲しんだ」と言えるかもしれません。
 
しっかり悲しんでいる心に、神の慰めがしみじみと響いてきました。すると、神の主権や神のあわれみが思い起こされ、「主は、いつまでも見放してはおられない。たとい悩みを受けても、主は、その豊かな恵みによって、あわれんでくださる」と、未来に向けて希望を持つことができたのです(哀 3:31-32)。

もし最近、何かを失って辛いと感じているなら、十分に時間を割いて、しっかり悲しんでください。そして、神のあわれみに思いを巡らしてください。そうすれば、神のなぐさめを体験するでしょう。そして、未来に希望を持てるようになるでしょう。

(Dennis Fisher)

神は今日の悲しみや涙を用いて私たちの心を開き、明日の喜びに向かわせてくださる。