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閉まるドア

警報音が鳴り、駈け込み乗車をしないようにアナウンスがあって、電車のドアが閉まろうとしていました。ところが、まだ数名は電車に飛び乗ろうとしました。そんなこんなで、ひとりが扉に挟まってしまいました。幸いにも扉はすぐに開いて、その人は無事に電車に乗り込みました。ほんの4分もすれば次の電車が来るのに、なぜそんな危険なことをするのでしょう。私にはよく分かりません。

迷い出る

私の大好きな聖歌のひとつは、1757年に22歳のロバート・ロビンソンが書いた「いのちのいずみに」です。この聖歌には、「神より離れて迷いし我を…」という一節があります。私はこの歌詞を聞くたびに、はっとして自分の霊性を振り返ります。時にはつまらないことに気を取られて、本筋から逸れていると感じることがあります。本筋とは、私を愛してご自身をささげてくださった救い主に、心も思いもしっかりと集中することです。これは、私やロバート・ロビンソンだけの問題ではないでしょう。

疑い深い人たちの希望

会社でチャプレンとして働いていたので、様々な人と話す機会に恵まれました。キリスト教に不信感を抱いている人たちもいました。この人たちには大きく3つの壁がありました。

お帰りなさい

ジムは10歳の時にキリストに従っていこうと決心しましたが、15年後、その決意は消えかけていました。今を楽しむという生き方をして、悪い習慣も身につけていました。しばらくして、人生の歯車が狂い出しました。仕事がうまくいかなくなり、3人の家族をほとんど同時に亡くしました。恐れと疑いにさいなまれ、どうすれば良いのか分からなくなりました。そんなある日、詩篇121篇2節のみことばが目に止まりました。「私の助けは、天地を造られた主から来る。」このみことばが、ジムの不安や迷いを断ち切ってくれました。神のもとに戻り、助けを求めると、神は喜んで彼を受け入れてくださいました。

大災難日誌

イヴ・コンガールが10歳になったばかりのころ、第一次世界大戦が始まりました。ドイツ軍がフランスに侵攻し、彼の住んでいた町は占領されました。そんなとき母は、日記をつけてはどうかとイヴに勧めました。この日記は結果として、ドイツ軍占領下にあった町の生活をカラースケッチと物語でつづる、分かりやすい戦時記録になりました。彼の日記は、子どもの目で見た大災難の記録です。この体験は彼に大きな影響を与えました。イヴ・コンガールは、自分は神に召されており、キリストの希望をみんなに届けなければならない、と感じるようになりました。

過去と向き合う

刑務所伝道団体「プリズン・フェローシップ」の創設者であるチャールズ・コルソンは、40年間、イエス・キリストの福音を受刑者に伝える働きをしてきましたが、2012年4月に召天しました。ある新聞は、「『ニクソン時代の汚れた詐欺師』チャールズ・コルソン死去、80歳」という見出しで彼の死を伝えました。昔、大統領補佐官だった頃、コルソンは政敵に対して冷淡な人でした。しかし、救い主キリストに出会って、すっかり変えられました。これほどの変貌を遂げた人の訃報が、このように伝えられたことに、少なからず驚いています。

尽きない恵み

シカゴのオヘア空港の中を歩いていたとき、「あっ」と思うものに遭遇しました。コンコースを走っていく人がかぶっていた、古い帽子です。その帽子にはずばり、「すべてを否定しろ!」と書かれていたのです。これは、どういう意味でしょう。自分の悪事は決して認めるな、ということでしょうか。あるいは、人生の楽しみや贅沢を拒絶せよ、ということでしょうか。私は首をかしげてしまいました。ずいぶん謎めいたメッセージです。

理想の人生

毎年オースチンで開催されるテキサス・ブックフェスティバルは、何万人もの観客を動員します。そこでは、本を見て回ったり、著名な作家を囲んでの討論会に参加したり、プロの作家から文筆のアドバイスを受けたりすることができます。ある若者向けフィクション作家が、作家志望の人たちに言いました。「みんなに読んでほしいと思う本を書きなさい。」

痛みに負けず

野球殿堂入りを果たした捕手のゲーリー・カーター(1954-2012)はクリスチャンでした。19年間の現役生活は、信仰から力や忍耐を得て頑張った戦いの日々でした。2012年、カーター選手が57歳の若さで脳腫瘍により亡くなると、ウォール・ストリート・ジャーナル紙の記者アンドリュー・クラバンが彼を追悼し、カーター選手が自分の人生に与えた影響について書きました。