落ち着いて〇〇しなさい、という言い方をよく聞きます。静かにするとか、注意して行うとか、あわてずに助けを呼ぶなどというとき、このように言います。この言い回しは第二次世界大戦中の英国のスローガン、「落ち着いて、そして戦いつづけよ!」に端を発します。第二次世界大戦が始まった1939年のポスターに登場しました。イギリス政府は、戦況によって国民がおびえたりパニックに陥ったりすることを防ごうとしたのです。
イスラエル人たちは捕囚の後、故郷に帰還して神殿を再建しようとしましたが、周辺の人に嫌がられました。しかし彼らは、自らの恐れや敵の妨害を乗り越えていきました(エズ3:3)。基礎工事が終わると、敵は「さらに、議官を買収して彼らに反対させ、この計画を打ちこわそうと」しました(4:5)。敵は役人に告訴状を書き、工事の進行を遅らせることに成功したのです(6、24節)。しかし、こうした妨害にもかかわらず、ダリヨス王はついに神殿の建設を許可する法令を発布しました(6:12-14)。
主の働きをする中で、挫折したり妨害されたりしたとしても、私たちは落ち着いて続けていくことができます。なぜなら、私たちもイスラエルの民と同様、「天と地の神のしもべ」(5:11)だからです。障壁が立ちはだかり、前進がはばまれるとがっかりしてしまいますが、それでもなお「わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます。ハデスの門もそれには打ち勝てません」(マタ16:18)と言われたイエスの約束を思って、憩うことができます。神の働きは神の力で成し遂げられます。私たちの力ではありません。
神の霊は、私たちの証に力を与える。
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信仰/信頼