象は最大の陸上動物で、おそらく一番の力持ちです。ところが、頑丈なロープが一本あれば、象を抑えることができます。その方法はこうです。象がまだ子どものときに、大きな木につないでおきます。子象は、数週間はロープを引っ張ったり、身体をよじったりして自由になろうとしますが、ロープでつながれているのでどうにもなりません。ついには諦めてしまいます。象はやがて成長し、誰にも負けない力を持つようになりますが、自由になろうと暴れたりしません。一度失敗しているので、再挑戦はしないのです。自分は捕らわれていて、自由にはなれないと思い込んでいるからです。

サタンは同じようなトリックを使って、私たちから自由を奪おうとします。「キリスト・イエスにある者が罪に定められることは決してありません」と聖書は語ります(ロマ8:1)。私たちは罪と死の原理から解放されています(ロマ8:2)。にもかかわらず、私たちのたましいの敵は、私たちが未だ罪に支配されていると信じ込ませようとします。

では、どうしたらよいでしょう。キリストが何をしてくださったかを心で反芻(はんすう)しましょう。キリストは、私たちの罪のために死んでくださいました。そして、罪が私たちを支配する時代は終わったと宣言されました(3節)。キリストは死からよみがえり、私たちに聖霊をくださいました。今では力を与えられ、主にあって勝利の人生を歩んでいます。なぜなら、キリストを死からよみがえらせた神の御霊が私たちの中に住んでおられるからです(11節)。

キリストにあって、私たちは自由にされました。