彫刻家リズ・シェパードの2018年の作品「待つ」について、「人生の尊く超越的なものを喚起させる」と、ボストングローブ紙が評しています。死にゆく父の枕元で過ごした時にインスピレーションを得たという作品は、切なさ、喪失の虚しさ、愛する人に手が届かないというはかなさを伝えようとしています。

死は忌み嫌うもので、尊いという考えはピンと来ないかもしれません。しかし、詩篇の作者は「主の聖徒たちの死は主の目に尊い」と述べています(詩116:15)。神はご自分の民の死を大切にされます。死を通して御国に迎えられるからです。

「主の聖徒」とは誰でしょう。主の救いを感謝しつつ主に仕え、主の御名を呼び、主に立てた誓いを守る人です(16-18節)。こうした行動は、神がくださる自由を受け取り、神と歩み、神との関係を深めるという生き方を意識的に選んだことを表します。

このような生き方をすることで、私たちはイエスとともにある者と呼ばれます。主イエスは、「神の目には、選ばれた、尊い、生ける石です…なぜなら、聖書にこうあるからです。『見よ。わたしはシオンに、選ばれた石、尊い礎石を置く。彼に信頼する者は、決して失望させられることがない』」(Ⅰペテ2:4-6)。私たちが神を信頼するとき、私たちの死は、神の御目に尊いものとなります。