家庭菜園を始めたばかりの頃、早起きをして芽が出ていないか確かめに行ったものです。なかなか芽が出ないのでネットで調べると、植物にとって発芽の時期が一番大切で、急かすことはできないと分かりました。また、地面を突き抜けて懸命に太陽を求めて伸びるたくましさや、気まぐれな天候に耐える強さに感心したものです。そして、2、3週間我慢していると、緑の新芽が次々と萌え出てきました。

人の内面に関しても、苦しい時期を通って成長するという事実に目を留めることなく、勝利や成功をたたえがちです。使徒ヤコブは「様々な試練にあう」ときはいつでも、「この上もない喜びと思いなさい」と説いています(ヤコ1:2)。では、試練の何が、喜びとなりえるのでしょう。

神は時に私たちが試練に遭うことを許されます。神の意図されている人格を私たちの内に形成するためです。私たちが「何一つ欠けたところのない、成熟した、完全な者」として試練を克服することを期待して待っておられます(4節)。イエスに根を張ることで、どんなことにも忍耐強く、不屈の成長を遂げて、ついに御霊の実を結ばせることができます(ガラ5:22-23)。神の知恵が日々栄えるために必要な栄養を与えてくださいます(ヨハ15:5)。