ある青年が18世紀末、カナダのオーク島で不思議なくぼみを発見しました。彼は、海賊、もしかして、あのキャプテン・キッドが、財宝を埋めたかもと思い、そこを仲間と掘りました。財宝は見つかりませんでしたが、うわさが独り歩きを始めて別の人たちが現れました。何世紀もの間、多大な労力と費用が穴掘りに費やされ、今や、その深さは30メートルを超えています。

この種の執着は人間の心の虚しさの証しです。そのような心の貧しさを露呈した男の話が、聖書にも描かれています。ゲハジは、偉大な預言者エリシャに長年仕えた信頼できる従者でした。しかし、神にツァラアトを癒やしてもらった将軍の豪華な贈り物をエリシャが固辞した時、ゲハジはその一部を手に入れようと画策しました（Ⅱ列5:22）。彼は帰宅するとうそをつきましたが（25節）、エリシャは知っていました。彼は「あの人がおまえを迎えに戦車から降りたとき、私の心はおまえと一緒に歩んでいたではないか」とゲハジに言いました（26節）。ゲハジは欲しいものを手に入れはしましたが、それ以上に大切なものを失ったのです（27節）。

イエスは、この世の宝を追い求めず、代わりに「天に宝を蓄えなさい」と教えられました（マタ6:20）。自分の願いをかなえる近道に見えることには注意しましょう。イエスに従うことが虚しさを本物で満たす道です。