アフリカ系アメリカ人のビル・ピンクニーが、1992年、南半球の南端岬を巡る困難なルートで単独世界一周航海を敢行した背景には、子どもたちを励まし、教育するという高貴な目的がありました。その中にはシカゴのスラム街にある彼の出身校の児童たちもいました。彼は、やり遂げると決意し一生懸命勉強するなら、必ず何かを成し遂げられることを見せようとしたのです。船の名は決意を表す「コミットメント」でした。彼は子どもたちをコミットメント号に乗せて海に出ます。子どもたちは、かじを握ることで、ボートの制御や自制、チームワークなど、人生で成功するために必要な基本的なことを学ぶといいます。

それは「人の心にある計画は深い水。英知のある人はこれを汲(く)み出す」(5節)というソロモンの知恵を想起させます。彼は人生の目的をよく考えよと述べました。さもなければ、罠に落ちる、「軽々しく……誓願を立てた後で吟味する者」(25節)になると。ウィリアム・ピンクニーは対照的です。彼は明確な目的意識を持って学童に航海の経験をさせ、全米3万人の子どもが学び、励まされました。彼はアフリカ系アメリカ人として初めて全米セーリング殿堂入りしました。彼は、子どもたちは見ていたと言いました。私たちも同じような目的意識をもって、神の教えを深く知り、進むべき道に歩み出しましょう。