テレビ番組「覆面リサーチ ボス潜入」は、企業の社長や役員が正体を隠して自社に潜入するというものです。ある冷凍菓子チェーン店の経営者は、かつらとメイクで変装し、新人として働きましたが、その目的は、現場の実情を内側から把握することでした。そして、その経験をもとに、店の問題を解決しました。

イエスは私たちの内側にある問題を解決するために「しもべの姿」で来られました(ピリ2:7)。人となって村々を歩き、神について教え、私たちの罪のために十字架で死なれました(8節)。この自己犠牲はしもべなるキリストの姿です。主は人として生き、私たちが経験することを経験されました。私たちの罪を贖(あがな)うために、神に従われたのです。

キリスト者は、イエスの「この思い」を抱くよう命じられました。特に同じ信仰を持つ人たちに対して(5節)。神は私たちが何事も利己的な思いや虚栄からしないように(3節)、キリストの考え方を自分の考え方にするように助けてくださいます(5節)。イエスは他人の必要に進んで仕えるように私たちを促されます。神に導かれて、しもべの姿勢で他者を愛するなら、誰かの役に立つ可能性が高いでしょう。また、相手の問題の解決策を、同情を込めて追求していくことができるでしょう。