交通違反をうそで切り抜けている人がいました。彼は「別れた彼女に無断で車を持っていかれた」という作り話を複数の違反で語っていたのです。軽微な違反でも繰り返しうそをついたことで、ついには悪質な反復行為とみなされ、道路交通法違反と偽証罪で起訴されました。仕事でも不法行為をして、何度も懲戒処分を受けていました。この人にとって、うそは抜けない癖になっていました。

一方、使徒パウロは、真実を語ることは、イエスを信じる人がキリスト者として生きていく上で欠かせない習慣だと述べています。キリストに人生を委ねた人は、それによって古い生き方を捨てたのです。パウロはエペソの教会の人たちに、そのことを思い出させました(エペ2:1-5)。これからは、生活の中で具体的な行動をもって、新しい人として生きていかなければなりません。やめるべき行動の一つは、うそをつくこと。実践すべき行動の一つは「隣人に真実を語る」ことです(4:25)。教会の調和を守る目的を持って、エペソ教会の人々の言行は、常に「人の成長に役立つ」ものでなければなりません(29節)。

キリスト者は聖霊に助けていただいて(エペ4:3-4)、己の言葉と行いが真実であるように励むべきです。そうするなら、教会は和を保ち、神に栄光が帰されます。