寄稿者

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David H. Roper

David H. Roper

デービッド・ローパー氏は、30年余りの牧会経験の持ち主で、今はアイダホ・マウンテン・ミニストリーズの代表者です。これは、牧師夫婦を励ますために開かれたリトリート・センターです。ローパー氏は、妻キャロリンと川辺で過ごすことと釣りが趣味だといいます。

寄稿一覧 David H. Roper

永遠に愛されて

冷たくされたり、無視されたり、けなされたり、ということのない一日などありえないのかもしれません。そんな風に自分で自分を扱ったりすることさえあります。

聖人通り

夫婦でロンドンを歩いているとき「聖人通り」という名前の道に出くわしました。そこに昔、神のように聖(きよ)く正しく生きた人が、その道沿いの家に住んでいたというのが、この名前の由来だそうです。私は旧約聖書の一節を思い出しました。

暗闇の中でクスッと笑う

ワシントン・ポスト紙に、「テクノロジーの巨人による最新プロジェクト:死にあらがう」と題した記事が掲載されました。ペイパルの創業者ピーター・ティールなどの起業家が、人間の生命を無限に伸ばすことに挑んでいるそうです。巨額の資金を投資する用意があるといいます。しかし、少し出遅れたようです。なぜなら、死はすでに打ち負かされているからです。イエスは「わたしは、よみがえりです、いのちです。わたしを信じる者は、死んでも生きるのです」(ヨハ11:25-26)と言われ、イエスを信じるなら決して死なないと保証されました。

ここから始めましょう

草地に小さな花がぽつりと咲いていました。イギリスの詩人トマス・グレイが詩で書いたように、私はこの紫の花は、荒野で無駄に咲いていると思いました。この花にわざわざ目を留める人はいないでしょう。それなのになぜ、ここで美しく咲いているのでしょう。

雷鳴と稲妻

何年も前、私は友人と、ビーバーが川をせき止めて作った池を巡って釣りをしていましたが、雨が降り始めたので、ヤマナラシの木陰に隠れました。しかし、やみそうになかったので、その日はお開きにして、走って車に戻りました。そして車のドアを開けたその瞬間、大音響とともに稲妻が走り、火の玉があの木をおおいました。樹皮の剥がれた裸木に煙がくすぶりました。私たちは、恐れおののき、ぶるぶる震えました。

差別せずに親切にする

米国の作家、アン•ハーバートは1982年、レストランのランチョンマットに、「見返りを求めない小さな親切を、時や場所、相手を限定せずに実践しよう」と走り書きしました。この言葉は多くの人の共感を呼び、読み物や映画や文学を通じても普及しました。

つかの間の眠り

ヘンリー・ダーバンビルは昔のスコットランド人牧師ですが、人里離れた田舎に住む教会の老婦人について語っています。彼女はエディンバラに行ってみたいと思っていましたが、怖くて行くことができませんでした。道中、汽車で長く暗いトンネルを通り抜けなければならなかったからです。しかしある日、どうしてもエディンバラに行かなければならない事情ができ、汽車に乗り込みました。汽車が進んでいくと、彼女はどんどん不安になりました。そしてついに、不安で疲れ果てたのでしょう。老婦人はトンネルに達する前に、ぐっすり寝入ってしまいました。そして目覚めると、もうエディンバラに着いていました。

いつも親切に

子どもの頃、L.フランク・ボームのオズ・シリーズを愛読していましたが、最近、初版と同じ挿絵の入った「オズのリンキティンク」を見つけて、心優しいリンキティンク王の姿に、大笑いしました。青年のインガ王子は、堅実な善良さに満ち溢れた王様について、「彼は心優しく親切です。それは、賢さ以上に素晴らしいことです」と語ります。これは単純ですが、的を得たコメントです。

レッドハックル

数年前、2世紀のギリシャの作家アイリアノスの作品の中に、釣りに関する言い伝えを見つけました。「動物の生態について」という本には、「ボロカとテサロニカの間にアストラカスという川が流れている。そこに斑点のある魚(マス)がいる」と書かれています。そして、「魚に勝利する罠がある。フックの周りに真っ赤な毛糸を結びつけ、ふたつの羽をつけて投げ込むと、魚はその色に惹かれ、一口食べようと思って上がってくる」と続きます。このルアーは今日も使われていて、「レッドハックル」と呼ばれます。その使用が史実に記録されているのはさらに古く、紀元前2世紀ですが、今も現役の仕掛けです。