寄稿者

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Leslie Koh

Leslie Koh

生まれも育ちもシンガポールのコー氏は、デイリーブレッド社に加わる前、シンガポール最大の新聞ザ・ストレイツタイムズのジャーナリストとして15年余り筆を取りました。悪い知らせがほとんどの新聞から良き知らせを伝えることに鞍替えできたのは大きな収穫だと言います。コー氏は、心を動かす良質の読み物こそ何よりも人の心に届くと信じています。コー氏の趣味は、食べること、旅行、ジョギング、そして執筆編集です。

寄稿一覧 Leslie Koh

逃げる

合気道の入門クラスは発見の連続でした。攻撃された時は、まず逃げることを考えるといいます。「逃げられなかった時のみ、戦いなさい」と、師範が真顔で語るので、私は非常に驚きました。これほど高い自衛能力を持つ先生が、戦いから逃げろと言うのです。直観と相容れないとも思いましたが、最善の自衛は、戦い自体を避けることと説明されて納得しました。

駐車場のもめごと

ドライバーが2人、駐車場で声を荒げ、どちらが進路妨害したかでもめていました。悲しいことに、それは日曜日の教会の駐車場のできごとです。2人は、たった今、礼拝で、愛や赦し、忍耐のメッセージを聞いたはずです。それなのに、頭に血が上って、全部忘れてしまったかのようでした。

心機一転

中華系の家族は世界のあちこちで旧正月を祝います。通常は1月の下旬から2月の中旬あたりで、親族が集まります。正月前には、大掃除をし、つけを支払い、元旦には新調した服を着ます。それは、過去を清算して新しい一年を始めることを意識させてくれます。

待ったかいがある

ジェームスは理不尽な上司と長時間労働のために転職を考えました。家のローンがあり、養うべき妻子もいるのですが、とりあえず辞めたかったのです。しかし、妻が「もう少しだけ我慢して。神が何をくださるか祈って待ちましょう」と言いました。二人の祈りは、何か月も経ってからかなえられ、ジェームスは良い仕事を見つけました。家族で過ごす時間も増えました。彼は「長かったけれど、神のご計画が、神の時に明かされるのを待っていてよかった」と語りました。

高価で尊い

テニイは自分に自信のない子でした。父親に認めてほしかったのですが、学校でも家でも、よくやったと言われたことはありません。成人してからも、自分に対する不安を抱えていました。

人の心の必要を尊重する

新型コロナウイルスの蔓延で外出を控える人が増えましたが、私は、水泳は大丈夫だと思っていました。しかし妻は、プールでウイルスをもらって高齢の姑にうつすかもしれないと心配しました。高齢者は重症化リスクがより高いそうです。彼女は、しばらく水泳をやめてもらえないかしらと言いました。

聖霊の助け

学生時代、友人たちと大学の講義を時々サボりましたが、期末試験の1週間前のクリス教授の講義には、学生全員が出席していました。試験問題の大きなヒントを出してくれるからです。

すべての息

ティーアンは、珍しい自己免疫疾患を患い、筋肉の力が徐々に失われて死にそうになりました。そして息ができることは神の賜物だったと気づきました。数秒ごとに機械で肺に酸素を送り込む治療が一週間以上も続き、それはとても辛い治療でした。

アナログ時計

氷を湖から切り出し氷室に貯蔵している職人たちがいましたが、そのひとりが、腕時計をなくしてしまいました。氷室は真っ暗です。探しても見つかりませんでした。諦めて出て来ると、それを見た若者が中に入り、すぐに時計を手に出てきました。どうやって見つけたのかと尋ねると、「静かに座っていたのです。するとチクタクと音が聴こえました」と答えました。