知ることが苦痛
グランドキャニオンで25日間のラフティングの旅を終えたザック・エルダーと仲間たちは、ゴムボートを回収しに来た人から、恐ろしい新種のウィルスについて聞かされました。パンデミックの前に旅に出ていたので、最初は冗談だと思いましたが、峡谷を出て電波が入ると、携帯電話に親たちから緊急メールが次々に届きました。彼らはぼう然とし、川に戻って現実逃避をしたいと思いました。
癒やされた者として
インドに生来盲目の姉妹がいました。父親は働き者でしたが、目の手術の費用を捻出することはできません。ところが医療宣教団がやってきました。手術の翌朝、包帯が解かれると笑顔がこぼれました。ひとりは「お母さん、見える!」と叫びました。
施し
商品を10個購入して航空会社から1,000マイルがもらえるキャンペーンがありました。一番安い商品はプリンで、それを大量に買って、34万円ほどで、無料の航空券が毎年受け取れる特別会員になった人がいました。プリンは慈善団体に寄付し、約9万円の寄付税控除を受けたそうです。何と頭のよいことか。
母のように愛す
フアニータは甥に子どもの頃の話をしました。大恐慌の時代、彼女の貧しい家にはリンゴしかなく、父親が仕留めた野生動物は何でも食べました。父がリスを持ってくると、母は「リスの頭をちょうだい。それが食べたいの。一番上等な所よ」と言いました。しかし、フアニータは後年、リスの頭には肉がないと知りました。母は、それが珍味だというふりをしただけで、何も食べなかったのです。「それで子どもたちは、母の心配をせず、食べ物を余計にもらえたの」と彼女は語りました。
悪魔
ビクターは、ポルノは単に暇つぶしだし、友だちも見ているので、大したことではないと思ったのですが、間違いでした。神に対する罪で、妻を悲しませたからです。彼は二度と見ないと誓い、対策も立てましたが、「夫婦仲は戻るだろうか、神は赦してくれるだろうか」と悩んでいます。
心の診断
義父の膵臓がんは化学療法で1度は小さくなりましたが、再び成長し始めました。生死に関わる問題です。義父は「この治療を続けるべきでしょうか。それとも別の薬か放射線治療を試した方が良いでしょうか」と主治医に尋ねました。
小さい狐
カップホルダーが小さすぎたので、パイロットはお茶をコンソールの上に置いたところ、乱気流の揺れでカップが倒れ、コントロールパネルを濡らしてエンジンが停止しました。飛行機は別の空港に無事着陸しましたが、2か月後、他の航空会社でも同じことが起こりました。製造メーカーは、大惨事を引き起こしかねない小さな見落としがあったと気付きました。3億円以上もする飛行機のカップホルダーが小さすぎたのです。
生きとし生けるもの
ミシェル・グラントはビーバーの赤ちゃんをティンバーと名付け、野生に返す訓練をしていました。しかし、ある朝、ティンバーは戻りませんでした。探しても見つからず、後日、ビーバーの頭蓋骨を見つけたときは、ティンバーだと思って泣きました。
関係修復
エイモスは高圧的で自己主張が強く、ダニーは気弱で内向的でした。この2人の天才が、どういうわけか親友になり、10年間、苦楽を共にして研究しました。その研究は、後年ノーベル賞を受賞します。そんな未来を知る由もないダニーはエイモスの自分勝手さに疲れて絶縁を宣言しました。その3日後、エイモスは末期ガンで余命半年だと告げられたのです。ダニーは胸が張り裂けそうな思いで言いました。「僕たちは友人だ。君が何と言おうとも」