行け行け、ドンドンの波
悪天候で5日間打ち上げの遅れたスペースシャトル「チャレンジャー」は、1986年1月28日、火炎を噴き出し、爆音をとどろかせて上昇していきました。しかし、たった73秒後、システム異常のために空中分解し、7人の乗組員全員が犠牲になりました。
未消化の知識
外国語を学んでいる学生は、試験は解けるのに、実践ではさっぱりだとイギリスの外交官ランスロット・オリファント(1881-1965)は語り、「そういう未消化の知識は役に立たない」と自著に記しました。作家バルナバ・パイパーの気づきもそうでした。彼は、「正しい答えを知っているので、自分は神に近いと思っていた。しかし、それでイエスと親しい関係にあると考えたのは、とんだ勘違いだった」と述べています。
後に遺すもの
工事の現場監督をしていたティムが、事故で亡くなりました。彼は、家族や仕事仲間、地域の人たちを大切にしていたので、多くの人が悲しみました。葬儀の参列者が多すぎて、彼の通っていた教会には入りきれず、大きな会場を借りてもいっぱいになりました。ティムは、彼にしかできない方法で周囲の人々を愛しました。彼の親切、ユーモア、そして人生を喜んで楽しむ姿を、多くの人が惜しみました。
和解の使節
人種差別が激化する社会への報復心と戦う。これが、1957年のある日曜日、キング牧師が礼拝で語ったことでした。彼は、アラバマ州モンゴメリー市の教会で次のように語りました。「あなたの敵を愛するために何をしますか。自分から始めましょう。敵を打ち負かすチャンスが到来したなら、そのときこそ、そうしてはいけないのです。」キング牧師は「自分の敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい。それでこそ、天におられるあなたがたの父の子どもになれるのです」と、イエスのみことばを引用しました(マタ5:44-45)。
寂しい季節
クリスマスの時期、山積みになった郵便物の中に美しいものを見つけました。リサイクルした厚紙を使った、手作りのクリスマスカードです。青々とした常緑樹の丘の冬景色を描いた、簡素な水彩画です。赤い実のついたヒイラギで囲んだフレームの中には、「平安がありますように!」と手書きのメッセージがありました。このカードの作者は、刑務所に収監されている友人でした。私は彼の作品を感心して見つめながら、もう2年も手紙を出していないことに気がつきました。
パクス・ロマーナ
戦争の痛みを償える人はいません。それなのに、あるウェブサイトによると、現在、64カ国で何らかの武力衝突が起こっているといいます。それは、いつ、どのように終わるのでしょう。私たちは平和を望みます。しかし、正義を犠牲にした平和では困ります。
最終節
アメリカの詩人ヘンリー・ワーズワース・ロングフェローは1861年の夏、妻フランシスを大やけどで亡くしました。その年のクリスマス、彼は日記に「この時期は言葉にできないほど悲しい」と記し、翌年には「メリークリスマスと子どもたちは言うけれど、そういう気にはなれない」と記しました。南北戦争が長引いていた1863年、息子は彼の意に反して戦地に赴き、重傷を負いました。その年のクリスマス、教会の鐘が鳴り、辛い日の訪れを告げました。ロングフェローはペンを取り、「クリスマスの日、私は鐘の音を聞いた」と詩を書き始めました。
失望の向こう側
また妹ができると告げられた男の子が、弟がほしくて嘆いている動画が話題になりました。人間の期待は一筋縄ではいかないものですが、世界中にあふれる失望を面白がることはできません。聖書にも失望の話があります。
強いフィンランド人
第二次世界大戦下のフィンランドでのこと。遠くに聞こえるざわめきが、やがて大地を揺るがし、大挙して押し寄せてくる戦車と兵士が向こうに見えました。味方の数をはるかに超えています。しかし、この怒涛(どとう)の大進軍を前に、ひとりの勇敢なフィンランド人が大声で言いました。「やつらをみんな埋葬する場所があるかなぁ。」