貧しく感じる

誰でも多かれ少なかれ「私は悩み、そして貧しいのです」という詩篇86篇1節のダビデに、自分を重ね合わすことができます。どんな金持ちでも、「貧しさ」や「必要」という言葉は、財布の中身より心の状態を表す言葉だと感じているのではないでしょうか。億万長者のリッチ・デヴォス氏は「私は恵みにより救われた罪人に過ぎません」と講演でよく語ります。

本当の富

お金には強い力があります。私たちは、お金のために働き、必要なものを買ったり、貯金したり、自分の願いをかなえたりします。そして、「もっとあれば…」と思うのです。お金には人を混乱させる危険もあります。そういうわけでイエスは、他のこと以上にお金について教えられました。イエスは、ご自分のために献金を集められたことはありません。ですから、この教えは明らかに自分のためではないでしょう。むしろ、お金に頼ったり、お金で力を得ようとしたりするなら、聖霊が通る管を詰まらせて、私たちの霊的成長を何よりも遅らせると警告されたのです。イエスは、「金持ちの愚か者」の話をして、聴いていた人たちに「神の前に富まない」ならば、恥ずべきだと諭されました（ルカ12：13-21）。神の「豊かさ」の定義は、私たちの多くの定義とはかけ離れていることを示されたのです。

見方によって違う

　
〔あなたは〕自分がみじめで、哀れで、貧しくて、盲目で、裸の者であることを知らない。―黙示録3：17

テキサスの農場主とドイツの農家のジョークがあります。テキサスの農場主がドイツの農家に耕作地の広さを聞くと、「大体250ヘクタールだ」と答えます。ドイツの農家が同じことを尋ねると、テキサスの農場主は、夜明けに軽トラックで出発し日没まで走っても、まだ自分の農園の内にいると説明しました。ドイツの農家は負けてなるものかと思い、こう言いました。「私も昔はそんな古いトラックを持っていたよ。」

真の豊かさ

　
裕福な者が神の国に入ることは、何とむずかしいことでしょう。―マルコ10：23

世界最大の金融機関シティグループが数年前、格言のような広告を出していました。「金は天下の回り物。振り回されないように気をつけよう」とか「『金持ちだね』と言われたら、『人望があるね』と言われるように努力しなさい」などです。このような広告は、新鮮な目で富を見させてくれます。