1年で聖書を!
◆ 詩篇97-99
◆ ローマ16
聖書のみことば マルコ10:17-23

 
裕福な者が神の国に入ることは、何とむずかしいことでしょう。―マルコ10:23


世界最大の金融機関シティグループが数年前、格言のような広告を出していました。「金は天下の回り物。振り回されないように気をつけよう」とか「『金持ちだね』と言われたら、『人望があるね』と言われるように努力しなさい」などです。このような広告は、新鮮な目で富を見させてくれます。
 

神の見解はさらに、驚くほどに逆説的です。神のみことばによると、世間的に見て裕福であったとしても、たましいは極貧にあえいでいることがあると言います。逆に、この世の富がなくても、神の基準で見るならば、有り余るほど裕福なこともあるというのです。

富には人を歪める力があるということを思い出させるのが、聖書に登場するある青年です。彼は、永遠のいのちについて聞きました。しかし、持ち物を売り払って貧しい人に施してから従ってくるようにとイエスに言われると、「悲しみながら立ち去った」(マコ10:22)のでした。多くの財産を持っていたからです。イエスは弟子たちに「裕福な者が神の国に入ることは、何とむずかしいことでしょう」(23節)と教えられました。

イエスは財産を否定しておられるのではありません。ただ、神以上の価値を神以外のものに求める生き方を悲しまれるのです。一生懸命働いてお金を稼ぐのは悪いことではありませんが、それが人生の目的になるなら、イエスが一番とは言えません。イエスを第一とする人生こそ、真の豊かさを手にする鍵です。
(Joe Stowell)
富を得たり、富を得ようと努めたりすることで、イエスを追い求める道を踏み外さないように。