もう私は、あなたの子と呼ばれる資格はありません。雇い人のひとりにしてください。―ルカ15：19

あなたが私と同じなら、うまい話が好きでしょう。バーゲンセールだけではありません。自分にはほとんど持ち出しがないという取引です。そのうま味を知っている人なら、放蕩息子が家に帰ろうと決意したときに何を思っていたか、想像がつくのではないでしょうか。
　

当時、三種類の労働者がいました。一日単位で雇用され労賃を受ける日雇い労働者、長時間働きながらも独立した個人であり、自分の住居を町の中に構えることができる雇われ人、そして、主人の屋敷の敷地内に住んで、主人とその家族にすべてをささげて働く農奴です。

放蕩息子がどん底まで落ちたとき、彼は父に謝罪して雇われ人にしてもらおうと考えました。これは興味深いことです。なぜ、彼は農奴になって感謝して仕えることを選ばなかったのでしょう。これについて、彼はうまく話をつけようとしたのだろうと推測する聖書学者もいます。自分の給料も、自分の独立も、手にしたいと思ったというのです。

私たちもよく彼と同じことをします。「神さまにお仕えしますが、私の自由は差し上げられません」と言います。そんなことを言っている時点では、それがうまい話だと思っているのですが、実は神が提示してくださる取引条件のほうが、はるかによい内容です。神はこの青年の父親のように、悔い改める罪人を抱きしめ、家族の一員として迎え入れたいと願って、両手を広げて待っておられます。これ以上にうまい話も、よい人生もありません。すべてをささげましょう。 （Joe Stowell）

真の自由はキリストに完全に降伏したときに見つかる。